第81回アカデミー賞受賞作品が発表されました。
2年前までアカデミー賞予想なんて記事を書いてたんですが、去年は引越しやらと重なって忙しく、やっていませんでした。
記事がむやみに長ったらしくなってしまい読みにくいと大変ありがたい感想を頂いているこの企画ですが、今回見事に復活することに。
今年のアカデミー賞の主な見所は
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』が最多13部門ノミネート (歴代1位は14部門ノミネートの『タイタニック』など)
- 低予算映画『スラムドッグ$ミリオネア』の10部門ノミネート
- 1年前に28歳で急逝したヒース・レジャーのノミネート
- 日本映画『おくりびと』が外国語映画賞ノミネート
- 日本人監督『つみきのいえ』が短編アニメ賞ノミネート
- ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの主演俳優部門へのWノミネート
今回はすべての賞のノミネート作品と各受賞作品をまとめてみました。
結果は以下にて。
【第81回アカデミー賞ノミネート作品一覧】 ※ 色つきは受賞作品。
■ 作品賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
- 『フロスト×ニクソン』
- 『ミルク』
- 『愛を読むひと』
- 『スラムドッグ$ミリオネア』
■ 監督賞
- ダニー・ボイル (『スラムドッグ$ミリオネア』)
- スティーブン・ダルドリー (『愛を読むひと』)
- デヴィッド・フィンチャー (『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』)
- ロン・ハワード (『フロスト×ニクソン』)
- ガス・ヴァン・サント (『ミルク』)
■ 主演男優賞
- リチャード・ジェンキンス (『The Visitor』)
- フランク・ランジェラ (『フロスト×ニクソン』)
- ショーン・ペン (『ミルク』)
- ブラッド・ピット (『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』)
- ミッキー・ローク (『レスラー』)
■ 主演女優賞
- アン・ハサウェイ (『レイチェルの結婚』)
- アンジェリーナ・ジョリー (『チェンジリング』)
- メリッサ・ロウ (『Frozen River』)
- メリル・ストリープ (『ダウト~あるカトリック学校で~』)
- ケイト・ウィンスレット (『愛を読むひと』)
■ 助演男優賞
- ジョシュ・ブローリン (『ミルク』)
- ロバート・ダウニー・Jr (『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』)
- フィリップ・シーモア・ホフマン (『ダウト~あるカトリック学校で~』)
- ヒース・レジャー (『ダークナイト』)
- マイケル・シャノン (『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』)
■ 助演女優賞
- エイミー・アダムス (『ダウト~あるカトリック学校で~』)
- ペネロペ・クルス (『それでも恋するバルセロナ』)
- ヴァイオラ・デイヴィス (『ダウト~あるカトリック学校で~』)
- タラジ・P・ヘンソン (『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』)
- マリサ・トメイ (『レスラー』)
■ 脚本賞
- 『WALL・E/ウォーリー』 (アンドリュー・スタントン、ジム・リアドン、ピート・ドクター)
- 『Happy-Go-Lucky』 (マイク・リー)
- 『Frozen River』 (コートニー・ハント)
- 『In Bruges』 (マーティン・マクドナー)
- 『ミルク』 (ダスティン・ランス・ブラック)
■ 脚色賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (エリック・ロス、ロビン・スウィコード)
- 『フロスト×ニクソン』 (ピーター・モーガン)
- 『愛を読むひと』 (デヴィッド・ヘアー)
- 『スラムドッグ$ミリオネア』 (サイモン・ボーファイ)
- 『ダウト~あるカトリック学校で~』 (ジョン・パトリック・シャンリィ)
■ 撮影賞
- 『チェンジリング』 (トム・スターン)
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (クラウディオ・ミランダ)
- 『ダークナイト』 (ウォーリー・フィスター)
- 『愛を読むひと』 (クリス・メンゲス、ロジャー・ディーキンス)
- 『スラムドッグ$ミリオネア』 (アンソニー・ドッド・マントル)
■ 編集賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (カーク・バクスター、アンガス・ウォールl)
- 『ダークナイト』 (リー・スミス)
- 『フロスト×ニクソン』 (マイク・ヒル、ダニエル・P・ハンリー)
- 『ミルク』 (エリオット・グラハム)
- 『スラムドッグ$ミリオネア』 (クリス・ディケンズ)
■ 美術賞
- 『チェンジリング』 (James J. Murakami, Gary Fettis)
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (Donald Graham Burt, Victor J. Zolfo)
- 『ダークナイト』 (Nathan Crowley, Peter Lando)
- 『ある公爵夫人の生涯』 (Michael Carlin, Rebecca Alleway)
- 『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』 (Kristi Zea, Debra Schutt)
■ 衣装デザイン賞
- 『オーストラリア』 (キャサリン・マーティン)
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (ジャクリーン・ウェスト)
- 『ある公爵夫人の生涯』 (マイケル・オコナー)
- 『ミルク』 (ダニー・グリッカー)
- 『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』 (アルバート・ウォルスキー)
■ メイクアップ賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (グレッグ・キャノン)
- 『ダークナイト』 (John Caglione, Jr., Conor O’Sullivan)
- 『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』 (Mike Elizalde, Thom Floutz)
■ 作曲賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (アレクサンドル・デプラ)
- 『ディファイアンス』 (ジェームズ・ニュートン・ハワード)
- 『ミルク』 (ダニー・エルフマン)
- 『スラムドッグ$ミリオネア』 (A.R.ラフマーン)
- 『WALL・E/ウォーリー』 (トーマス・ニューマン)
■ 歌曲賞
- 『”Down to Earth” – ピーター・ガブリエル、トーマス・ニューマン (作曲)、ピーター・ガブリエル (作詞) – 『WALL・E/ウォーリー』
- 『”Jai Ho” – A.R.ラフマーン (作曲)、 Gulzar (作詞) – 『スラムドッグ$ミリオネア』
- 『”O Saya” – A.R.ラフマーン、Maya Arulpragasam – 『スラムドッグ$ミリオネア』
■ 録音賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
- 『ダークナイト』
- 『スラムドッグ$ミリオネア』
- 『WALL・E/ウォーリー』
- 『ウォンテッド』
■ 音響編集賞
- 『ダークナイト』
- 『アイアンマン』
- 『スラムドッグ$ミリオネア』
- 『WALL・E/ウォーリー』
- 『ウォンテッド』
■ 視覚効果賞
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
- 『ダークナイト』
- 『アイアンマン』
■ 外国語映画賞
- 『Revanche』 (G醇rtz Spielmann) オーストリア
- 『The Class』 (ローラン・カンテ) フランス
- 『バーダー・マインホフ・コンプレックス (原題)』 (ウーリー・エデル) ドイツ
- 『おくりびと』 (滝田洋二郎) 日本
- 『戦場でワルツを』 (アリー・フォルマン) イスラエル
■ 長編アニメ映画賞
- 『ボルト』
- 『カンフー・パンダ』
- 『WALL・E/ウォーリー』
■ 長編ドキュメンタリー映画賞
- 『Nerakhoon (The Betrayal)』 ( Ellen Kuras、Thavisouk Phrasavath)
- 『Encounters at the End of the World』 (ヴェルナー・ヘルツォーク)
- 『The Garden』
- 『Man on Wire』 (ジェームズ・マーシュ)
- 『Trouble the Water』 (Tia Lessin、Carl Deal)
■ 短編ドキュメンタリー映画賞
- 『The Conscience of Nhem En』
- 『The Final Inch』
- 『Smile Pinki』
- 『The Witness – From the Balcony of Room 306』
■ 短編アニメ映画賞
- 『つみきのいえ』 (加藤久仁生)
- 『Lavatory – Lovestory』 (コンスタンティン・ブロンジェット)
- 『Oktapodi』 (Emud Mokhberi、Thierry Marchand)
- 『Presto』 (ダグ・スウィートランド)
- 『This Way Up』 (Alan Smith、Adam Foulkes)
■ 短編実写映画賞
- 『On the Line (Auf der Strecke)』
- 『Manon On the Asphalt』
- 『New Boy』
- 『The Pig (Grisen)』
- 『Toyland (Spielzeugland)』
『スラムドッグ$ミリオネア』の一人勝ち状態。作品賞、監督賞を含む8部門受賞でした。
最も注目されていた『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は美術賞、メイクアップ賞、視覚効果賞の3部門受賞となりました。
個人的に注目したのはヒース・レジャー (『ダークナイト』)の助演男優賞受賞。故人の受賞は『ネットワーク』 (1976年)の主演男優賞ピーター・フィンチのみだそうです。
ああ、そういえば日本映画『おくりびと』と『つみきのいえ』も受賞しましたね。日本映画のW受賞は54年ぶりの快挙。
『おくりびと』はまだ未鑑賞なのでぜひ観てみたい。
ちなみに、歴代のアカデミー賞の日本人の受賞関連作品をWikipediaよりまとめてみました。
■ 日本人が関係した歴代受賞作品
1951年(第24回) – 『羅生門』(黒澤明監督作)が名誉賞を受賞。
1954年(第27回) – 『地獄門』(衣笠貞之助監督作)が名誉賞、同作で衣装デザインを担当した和田三造が衣装デザイン賞をそれぞれ受賞。
1955年(第28回) – 『宮本武蔵』(稲垣浩監督作)が名誉賞を受賞。
1957年(第30回) – ナンシー梅木が映画『サヨナラ』で助演女優賞を受賞。
1985年(第58回) – 『乱』が全4部門で候補になり、その内のワダ・エミが衣装デザイン賞を受賞。
1987年(第60回) – 坂本龍一が『ラストエンペラー』で作曲賞を受賞。
1989年(第62回) – 黒澤明が名誉賞を受賞。
1991年(第64回) – 石岡瑛子が『ドラキュラ』で衣装デザイン賞を受賞。
1998年(第71回) – 伊比恵子が短編ドキュメンタリー映画賞を受賞。
2002年(第75回) – 宮崎駿のアニメ映画『千と千尋の神隠し』が長編アニメ賞を受賞。
黒澤監督すげえええええ。
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