インセプション

レビュー
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ポスター
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邦題:インセプション
原題:INCEPTION
監督:クリストファー・ノーラン
製作総指揮:クリス・ブリガム
製作:エマ・トーマスクリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー
撮影:ウォーリー・フィスター
編集:リー・スミス
製作会社:レジェンダリー・ピクチャーズ、Syncopy Films
出演:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、トム・ハーディ、キリアン・マーフィ、トム・ベレンジャー、マイケル・ケイン、他
データ:2010年/アメリカ・イギリス/148分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:ワーナーマイカルつきみ野 (2番シアター)
評価:★★★★★
[ストーリー]
 コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。
(シネマトゥデイ)
[インプレッション]
面白いです。設定と見せ方、そしてあきれるほど緻密な脚本に脱帽しました。個人的にもどストライクな設定でいて本当に見るというよりも体感するに近い感覚で飽きること無く140分超の作品を観ていました。
いままでさんざん語り尽くされてきた多元性のある世界というものの新しい可能性を見せてくれたという点で非常に興味深い作品でありながら、きちんと手に汗握るエンターテインメントをしているのがすごい。夢の中の現実、現実とは別の世界という設定からさらに踏み込んで、”夢の中の夢の中の夢”という複雑怪奇な脳を刺激するような設定を堂々と見せきってしまう監督の大胆さに感動すら覚えながら、鑑賞中は設定に追いつくためにしっかりと脳を働かせていたためカタルシスがたっぷりな時間となりました。
実は主軸のストーリーライン、やっていること自体はとってもシンプル。至って単純明快なんですがそれがこの複雑な設定の邪魔になっていないので狙いなんだろうと思う。
深層心理下での”夢の中での覚醒”という解釈をしっかりと構築していながら映像としてスタイリッシュに見せられたときがやられたと思いました。
脚本、演出、構成、音楽など緻密なバランスをきっちり見せてくれたままちゃんとこちらに発信してくれている点もすばらしく、キャストの演技よりもそちらのすごさに目がいってしまうほどバランスが取れた作品。
設定や派手な見せ方だけにこだわった結果、薄っぺらい作品になってしまうわけではなく主軸の物語がきっちりと作用してくるストーリーも素晴らしい。改めて作品の軸は”物語”だと思いました。3Dだとか制作費の規模は二の次です。
そういう意味でも、ディカプリオだとか渡辺謙だとかは全然関係ないと言い切ってしまえるほど魅力のある作品です。この作品が認められたとすれば監督のひとり勝ちみたいな状態でしょう。
久しぶりにゾクゾクした作品に出会えました。
最後もしっかりと監督の”味”を残した終わり方。劇場で見ることをオススメします。

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