チェンジリング

レビュー
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ポスター
邦題:チェンジリング
原題:CHANGELING
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:ティム・ムーア、ジム・ウィテカー
製作:クリント・イーストウッド、ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ロバート・ロレンツ
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
音楽:クリント・イーストウッド
撮影:トム・スターン
編集:ジョエル・コックス、ゲイリー・ローチ
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ、他
データ:2008年/アメリカ/142分 [東宝東和]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆
[ストーリー]
 1928年のロサンゼルス。シングルマザーである電話会社に勤務するクリスティンの息子ウォルターが姿を消す。警察に捜査を依頼し、その5ヵ月後、警察からウォルターを保護したと朗報が入る。クリスティンは再会を果たしたが、全くの別人だった。警察にそのことを主張すると、彼女は「精神異常者」として精神病院に収容されてしまった。この事件の背後には当時のロサンゼルス市警察の恐るべき体質が隠されていた
(Wikipedia)
[インプレッション]
もはや誰しもが認める巨匠、クリント・イーストウッド監督による1920年代のロサンゼルスで実際に発生したゴードン・ノースコットによるウィネビラ養鶏場殺人事件の被害者家族の実話を元にした映画。
ちなみに1980年に制作されたカナダ映画の同タイトル『チェンジリング』とは全く別の作品です。ポルターガイスト現象を描いた、ホラー映画だったらしく、”取り替え子”というヨーロッパの伝承を基にしたタイトルという共通点のみ。
とにかく、安定感がある映画。しっかりとストーリーを見せながら、観客を驚かすような手法のスリラーや、陳腐なサスペンスホラーに偏るわけでもなく、淡々と起こっていることを描いていくドキュメンタリーにもならない見せ方は本当にすごい。
クリント・イーストウッド監督の、ストーリーを追いながら見せていく手法は定評があるが、見せ方が安定していると感じるのは役者の力によるところが大きいのか、そう見えるようにクリント・イーストウッド監督が撮っているのかが本当に絶妙。
アンジェリーナ・ジョリーは終始泣きっぱなしだけど、しっかりとそれを伝える為だけの間を与えているのが良く分かる撮り方だと思う。
展開は思わぬ方向へ向かっていくのだが、史実ものにありがちな、登場人物がステレオタイプになりがちな点が気になった。主要のメンバーですら感情の動きというか思考すら見せずに最初の観客印象のまま動かせていく。これはわかりやすいのだが、本当のメインを立たせる為の手法なのだろうか。
結果、犯人の心理描写はなんとも言えない場面に仕上がっていて、思わず息を呑んでしまうくらいの迫力があるものになっていた。一見の価値あり。
今回の事件性や概要などは、特に考えないで、前知識なく見る方がいいかも。

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