監督:佐藤祐市
企画:野間清恵
原作・脚本:古沢良太
音楽:佐藤直紀
撮影:川村明弘
照明:阿部慶治
録音:島田隆雄
映像:高梨剣
編集:田口拓也
VFXスーパーバイザー:野崎宏二
助監督:本間利幸
出演:小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅、香川照之
データ:2007年/日本/108分 [ショウゲート]
受賞:第50回 (2007年度)ブルーリボン賞・作品賞、第31回 (2008年)日本アカデミー賞・オールナイトニッポン話題賞 (作品部門)
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆
[ストーリー]
某ビルのペントハウスに、互いに面識のない五人の男たち(ハンドルネーム:家元、オダ・ユージ、スネーク、安男、いちご娘)が集まった。彼らはD級アイドル如月ミキのファンサイトを通じて知り合い、如月ミキの一周忌の為に集まったのだった。
一年前にマネージャーの留守番電話に遺言メッセージを残し、自宅マンションに油を撒いて焼身自殺した彼女を悼むのが会合の趣旨だったが、オダ・ユージが彼女は自殺ではなく「他殺だ」と言い出したことで状況は一変する。
徐々に明らかになる当時の状況、次々と明かされる五人の男達の正体。紆余曲折を経て彼らが辿りついた真実とは?
(Wikipedia)
[インプレッション]
面白い。設定が秀逸でものすごく舞台向きな脚本。さらに徐々に明らかになっていく謎と個性的な登場人物の掛け合いが計算されつくされたテンポで撮られているのでまったく飽きることなく最後まで見ることができる。
いわゆる”オタク達のオフ会 “という、サブカルチャーの考え方を主軸に展開できるので掛け合いや掘り下げるポイントが
理不尽に感じることなく
一見よくあるシチュエーションコメディなのだが、異なるのはある事実がどんどん明かされていくことにカタルシスを感じられるとていう点。この見せ方は非常に面白く、この設定のおかげでただのコメディではなく緊張感のある作品となっている。
それでも基本的には登場人物同士の掛け合いを楽しむものであって、役者の個人技が非常に重要だということはいうまでも無い。さらに謎の小出しのポイントもあざと過ぎず、ちゃんと複線として見せているのがニクイ。
ちょっとわかる人なら、割と気づくような謎がいいバランスで散りばめられているので、新しく謎が明らかにされるたびに、「やっぱりな」とニヤリとさせられてしまう。
恐らく、それこそが演出側の狙いだろうということはあとから気づくのだが。
劇場で見てみようと思っていた作品だが、笑いのポイントがうまくあうならば、劇場内で一体感生まれてとても気持ちがいいんだろう。
なので、できればDVDなどで誰かと一緒に、突っ込みながら観るとさらに面白い作品なんだと思う。
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