ローレライ

by axe | 2006年7月27日(木) 23:59

ローレライ
邦題:ローレライ
原題:ローレライ/LORELEI
監督:樋口真嗣
原作:『終戦のローレライ』福井晴敏
脚本:鈴木智
出演:役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、香椎由宇、石黒賢
データ:2005年/日本/128分
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★☆☆☆
ストーリー
 1945年8月、広島へ原爆が投下された直後の日本。”鋼鉄の魔女”と呼ばれた潜水艦が、最終兵器”ローレライ”を搭載して、ある任務のために港を出発した・・・・・。
インプレッション
敗戦国が作った戦争映画としての出来は、はっきり言ってしまうと限りなく駄作に近いと思う。もちろんこれはSFだしこんな兵器は歴史上存在しないのだが、それを現実の戦争というテーマにはめ込んでみているとなんとも薄っぺらく感じてしまう。
戦争の、しかも”第2次世界大戦”は実際にいろいろ作品化されてきたがどの作品にも共通していえるのが尊さを重んじていることだと思う。もちろん本作でもその”尊さ”は十分に考慮しているのだが(というかその価値観がストーリーの本筋)、その他の戦争作品を見てきている(実際に体験している人もいる)人たちにとってはどうしても説得力に欠ける描写が多く出てくる。誤解を恐れずに言うと、戦争物の醍醐味はその時代に生きた人たちの死に様だと思う。しかし、この作品ではいとも簡単に、それも段取りどおりにその命を落としていくので、まるで小さいころに見た劇場版『キン肉マン』を思い出した。『キン肉マン』では主人公を通すために仲間の正義超人達が次々にいなくなっていく(しかし、最後にはしっかりと生きていてハッピーエンドを迎える)のだがこれは子供アニメだから成立する話だ。
役者の演技がいい分やっていることがすべて「台本に書いてあるから」という、泣く泣く設定芝居をさせられているような画になっているのが非常にもったいない。戦争当時の”愛国主義”は本当に間違っていたのか、真の正義とは何なのか、逆説的に見せたいのだろうかという感覚に陥った。最終的には見所が分散してしまったのでこの映画は原作の主張を生かしきれていない中途半端な作品になっている。役者の魅力を十分描ききれていないのも、がっかりさせた原因か。ていうか期待しすぎました。

スポンサーリンク

この記事へのコメント (2)

  1. ぺこ

    ぺこは映画館で見に行きました。見たときの感想は「うーん…」だったんです。なぜ「うーん…」なのか自分でも分からなかったのですがAXEさんのコメントを読んで「なるほど」と。史実とSFの融合って難しいのかな。中盤ぐらいから一気に冷めてしまって。でも原作は好きです。キン肉まんもアニメ大好きです。

    返信
  2. axe

    >>1 ぺこ さん
    やっぱり「う~ん・・・」の意見が多いみたいね。
    “賛否両論”というけれど、期待が大きかっただけに若干がっかりが強いみたい。
    もう少し、潜水艦独特の閉塞感を出してほしかったです。

    返信

コメントする…