第82回アカデミー賞受賞作品が発表されましたね。
今年度から作品賞選出数が大幅に増加して10作品のノミネートとなり熾烈な賞レースがエンターテインメント業界で繰り広げられ・・・るのかと思ったんですが、超大作3D映画『アバター』の話題でもちきりでした。
というわけで、今年のアカデミー賞の主な見所は
- 『アバター』と『ハート・ロッカー』が最多9部門ノミネート
- 最多9部門ノミネートした両作の監督は元夫婦
- 『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグローが監督賞を受賞すれば史上初
こんなところでしょうか。今回もすべての賞のノミネート作品と各受賞作品をまとめてみました。結果は以下にて。
例によって長いので続きをクリック!
【第82回アカデミー賞ノミネート作品一覧】 ※ 色つきは受賞作品。
■ 作品賞
- 『アバター』
- 『しあわせの隠れ場所』
- 『第9地区』
- 『17歳の肖像』
- 『ハート・ロッカー』
- 『イングロリアス・バスターズ』
- 『プレシャス』
- 『A Serious Man』
- 『カールじいさんの空飛ぶ家』
- 『マイレージ、マイライフ』
■ 監督賞
- キャサリン・ビグロー (『ハート・ロッカー』)
- ジェームズ・キャメロン (『アバター』)
- リー・ダニエルス (『プレシャス』)
- ジェイソン・ライトマン (『マイレージ、マイライフ』)
- クエンティン・タランティーノ (『イングロリアス・バスターズ』)
■ 主演男優賞
- ジェフ・ブリッジス (『クレイジー・ハート』)
- ジョージ・クルーニー (『マイレージ、マイライフ』)
- コリン・ファース (『シングルマン』)
- モーガン・フリーマン (『インビクタス/負けざる者たち』)
- ジェレミー・レナー (『ハート・ロッカー』)
■ 主演女優賞
- サンドラ・ブロック (『しあわせの隠れ場所』)
- ヘレン・ミレン (『The Last Station』)
- キャリー・マリガン (『17歳の肖像』)
- ガボーレイ・シディベ (『プレシャス』)
- メリル・ストリープ (『ジュリー&ジュリア』)
■ 助演男優賞
- マット・デイモン (『インビクタス/負けざる者たち』)
- ウッディ・ハレルソン (『The Messenger』)
- クリストファー・プラマー (『The Last Station』)
- スタンリー・トゥッチ (『ラブリーボーン』)
- クリストフ・ヴァルツ (『イングロリアス・バスターズ』)
■ 助演女優賞
- ペネロペ・クルス (『NINE』)
- ヴェラ・ファーミガ (『マイレージ、マイライフ』)
- マギー・ギレンホール (『クレイジー・ハート』)
- アンナ・ケンドリック (『マイレージ、マイライフ』)
- モニーク (『プレシャス』)
■ 脚本賞
- 『ハート・ロッカー』 (マーク・ボール)
- 『イングロリアス・バスターズ』 (クエンティン・タランティーノ)
- 『The Messenger』 (アレサンドロ・キャモン、オーレン・ムーヴァーマン)
- 『A Serious Man』 (コーエン兄弟)
- 『カールじいさんの空飛ぶ家』 (ボブ・ピーターソン、ピート・ドクター、トム・マッカーシー)
■ 脚色賞
- 『第9地区』 (ニール・ブロンカンプ、テリー・タッチェル)
- 『17歳の肖像』 (ニック・ホーンビィ)
- 『In the Loop』 (サイモン・ブラックウェル、ジェシー・アームストロング、アーマンド・イヌアッチ、トニー・ローチ)
- 『プレシャス』 (ジェフリー・フレッチャー)
- 『マイレージ、マイライフ』 (ジェイソン・ライトマン、シェルダン・ターナー)
■ 撮影賞
- 『アバター』 (マウロ・フィオーレ)
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 (ブリュノ・デルボネル)
- 『ハート・ロッカー』 (バリー・アクロイド)
- 『イングロリアス・バスターズ』 (ロバート・リチャードソン)
- 『白いリボン』 (クリスティアン・ベルガー)
■ 編集賞
- 『アバター』 (スティーヴン・リフキン、ジョン・ルフーア、ジェームズ・キャメロン)
- 『第9地区』 (ジュリアン・クラーク)
- 『ハート・ロッカー』 (ボブ・ムラウスキー、クリス・イニス)
- 『イングロリアス・バスターズ』 (サリー・メンケ)
- 『プレシャス』 (ジョー・クロッツ)
■ 美術賞
- 『アバター』
- 『Dr.パルナサスの鏡』
- 『NINE』
- 『シャーロック・ホームズ』
- 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』
■ 衣装デザイン賞
- 『Bright Star』
- 『ココ・アヴァン・シャネル』
- 『Dr.パルナサスの鏡』
- 『NINE』
- 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』
■ メイクアップ賞
- 『イル・ディーヴォ』
- 『スター・トレック』
- 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』
■ 視覚効果賞
- 『アバター』
- 『第9地区』
- 『スター・トレック』
■ 録音賞
- 『アバター』
- 『ハート・ロッカー』
- 『イングロリアス・バスターズ』
- 『スター・トレック』
- 『トランスフォーマー: リベンジ』
■ 作曲賞
- 『アバター』 (ジェームズ・ホーナー)
- 『Fantastic Mr. Fox』 (アレクサンドル・デスプラ)
- 『ハート・ロッカー』 (マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース)
- 『シャーロック・ホームズ』 (ハンス・ジマー)
- 『カールじいさんの空飛ぶ家』 (マイケル・ジアッキノ)
■ 主題歌賞
- “Almost There” – ランディ・ニューマン (作曲・作詞) – 『プリンセスと魔法のキス』
- “Down in New Orleans” – ランディ・ニューマン (作曲・作詞) – 『プリンセスと魔法のキス』
- “Loin de Paname” – ラインハルト・ワーグナー (作曲)、 フランク・トマ (作詞) – 『幸せはシャンソニア劇場から』
- “Take It All” – モーリー・イェストン (作曲・作詞) – 『NINE』
- “The Weary Kind” – ライアン・ビンガム、T=ボーン・バーネット (作曲・作詞) – 『クレイジー・ハート』
■ 音響効果賞
- 『アバター』
- 『ハート・ロッカー』
- 『イングロリアス・バスターズ』
- 『スター・トレック』
- 『カールじいさんの空飛ぶ家』
■ 外国語映画賞
- 『Ajami』 (Flag of Israel.svg イスラエル)
- 『瞳の奥の秘密』 (Flag of Argentina.svg アルゼンチン)
- 『The Milk of Sorrow』 (Flag of Peru (state).svg ペルー)
- 『A Prophet』 (Flag of France.svg フランス)
- 『白いリボン』 (Flag of Germany.svg ドイツ)
■ 長編アニメ映画賞
- 『コララインとボタンの魔女 3D』
- 『Fantastic Mr. Fox』
- 『プリンセスと魔法のキス』
- 『The Secret of Kells』
- 『カールじいさんの空飛ぶ家』
■ 長編ドキュメンタリー映画賞
- 『ビルマVJ 消された革命』
- 『ザ・コーヴ』
- 『Food, Inc.』
- 『The Most Dangerous Man in America: Daniel Ellsberg and the Pentagon Papers』
- 『Which Way Home』
■ 短編ドキュメンタリー映画賞
- 『China’s Unnatural Disaster: The Tears of Sichuan Province』
- 『The Last Campaign of Governor Booth Gardner』
- 『The Last Truck: Closing of a GM Plant』
- 『Music by Prudence』
- 『Rabbit 醇A la Berlin』
■ 短編アニメ映画賞
- 『French Roast』
- 『Granny O’Grimm’s Sleeping Beauty』
- 『The Lady and the Reaper (La Dama y la Muerte)』
- 『Logorama』
- 『ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢』
■ 短編実写映画賞
- 『The Door』
- 『Instead of Abracadabra』
- 『Kavi』
- 『Miracle Fish』
- 『The New Tenants』
なんとなんと、フタを開けるみたら『アバター』視覚効果賞を含む3冠に対して、『ハート・ロッカー』は作品賞、監督賞含む6冠制覇と、去年の『スラムドッグ$ミリオネア』の一人勝ち状態と非常に似ていますね。ジェームズ・キャメロンとの元夫婦対決はキャサリン・ビグローの完全勝利という結果に。
大作映画に厳しい風潮になってきた感じですね。
しかし、『アバター』は作品性と内容を鑑みると確かに納得してしまいますが。
ちなみにキャスリン・ビグローは女性監督として史上初の監督賞受賞となります。
面白かったのは見事主演女優賞を獲得したサンドラ・ブロック。オスカーとラジー賞 (最低映画賞)の史上初の同時受賞だそうです。受賞した作品はもちろんそれぞれ違う作品ですが。
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