『昭和家族VS平成家族』の上映会でした。観たのは楽日のソワレ。一番お客さんの反応が良かった回ですね。
そこでアンケート見たりしながら、稽古のときからずっと見てきたシーンをキャストと演出家のみんなで見直しながら、ことあるごとにつっこみを入れたり、裏話を暴露したり、そのときの感情を説明しながら自分の役のときだけ急に黙ってドキドキしたりしながら鑑賞するんですよ。
ただ、舞台がすべて終わってから改めて見直すのはなんとも不思議な気分。公演後の上演会って、正直あまり気分のいいものじゃないんだよね。どうしてもじっくりと見てしまい、自分の演技のボロを発見してしまうから。いうなれば体重計に乗る前の女の子の気分だよ。そんなこと言ってられないんだけどさ、実際。なにより自分の作品を見直すってのは大事なことだし、それによって得られるものは想像しているよりもずっと大きい。”客観的に自分を観る”って、とてもとても大切なんだよね。自分自身をチェックする意味でも。
だから、こういった上映会はまさにうってつけ。とてもドライに冷静に見れるからね、自分のお姿を。体重計の数字みたいに、スクリーンを通してデジタル表示されるんだよ、増えてても減ってても。
鑑賞会が終わったあとの飲み会で、同じ路線のキャストと終電に合わせて駅まで必死に走り、スーツに革靴で全力疾走。終電の電車に揺られながら、あーでもないこーでもないと、終わった舞台を稽古の時のように語り合うこともなく、一人意識を吊革広告に向けて。漠然と漠然と。
おおむね好評だったアンケートの中に、とても丁寧な文章で書かれていた一文。
「今度は、役者が演じていて楽しい舞台じゃなく、お客さんが観ていて楽しい舞台にしてください」
ホントにそう。ホンッとにそうだよ。激しくそう思う。
この日記のタイトルにしてやろうかと思ったくらい自分の気持ちにストレートに届いた一言だったからさ。そのあとはカウンターくらって倒れたボクサーみたいな気分。そりゃジャンプも買い忘れるよ。
コメント
上映会はいいお勉強になりますね
自分を客観視するのって中々ないから(これってまずいこと?)
いざ客観視してみると、自分の思っているものとは違っていたり見るに堪えないものになっていたり…
常に自分を冷静に客観視するのって大切だなぁと思いました。
役者がお芝居をやっていて楽しめるというのは大切だけれど、それ以上にお客さまに伝わらなきゃいけませんよね。お客さまが見にきてくださって、役者が存在できるんでしょうから。
おいらも飲みに行きたいなぁ。
>>1 ぺこ さん
客観視する機会がないというよりも、文字通りフィルターを通して観れることが大きいよね。
役者って自分が思ってるよりもずっと(自分のことを)見られなれてないから。