STAND BY ME ドラえもん

STAND BY ME ドラえもんレビュー
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STAND BY ME ドラえもん

作品概要

邦題:STAND BY ME ドラえもん
監督: 八木竜一、山崎貴
脚本: 山崎貴
原作: 藤子・F・不二雄
音楽: 佐藤直紀
主題歌: 秦基博「ひまわりの約束」
製作会社: 2014「STAND BY ME ドラえもん」製作委員会
配給: 東宝
出演者: 水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一
データ: 2014/日本/95分
鑑賞方法: 映画館 (3Dではない通常版)
評価: ★★★☆☆ 67点

ストーリー

東京の郊外に暮らす運動オンチで勉強もできない少年、のび太。ある日、22世紀から子孫であるセワシがドラえもんと一緒にタイムマシンでのび太を訪れる。のび太が作った借金が原因で、セワシのいる代まで迷惑をこうむっていた。そのためセワシは、のび太のために世話係のネコ型ロボット・ドラえもんを連れてきたのだ。こうして、のび太はドラえもんと暮らすことになり……。

(シネマトゥデイ)

インプレッション

ドラえもんが…CGだと…

昔から日本人の誰しもが知っている有名なアニメキャラクター「ドラえもん」の初となる3DCG作品。発表当初は悪い冗談かと散々ネタにされたりしたが、やがてビジュアルや予告が公開されていくと「あれ、悪くないかも…」という気持ちになり、一つの作品として受け入れる体制ができてしまうほど懐が広い題材。それはひとえに、ドラえもんの世界観やキャラクター、ストーリーラインの普遍的な面白さがビジュアルや動きではないという点にあるだろう。

そう、実際に映画を見ても「悪くないかも」なのだ。導入20分もすると自分の中でその物体がドラえもんとして受けいられている
立体に起こす作業は”“がつけないので、アニメだといつも尖っていたスネオの前髪や四次元ポケットから出てくる道具の置き場所、キャラクターとの大きさの対比などが個人的に注目していたが、しっかりと違和感なく落としこんでいる。
そればかりか、今までよく見てきていたのび太の家が立体になった際の間取りや、距離感、実際に存在するとこれだけ大きい物なのかと驚いたドラえもんの大きさ。はじめの感想は「でかいな」と思うほどちょっと異質な物体だった。
しかし悪くないかもと思え見続けられ、物語上でも違和感においては感情移入する際に全く妨げられなかった。

「いっしょに、ドラ泣きしません?」

ポスターにも掲げられている「いっしょに、ドラ泣きしません?」というキャッチコピーは何を思って付けたのか
当然映画の見所を伝えるためにストレートに表現したかったんだろうが、はじめから泣く映画だとハードルを上げてしまうのはいかがなものか。
初の3DCGによる美麗な映像美や、描写、その演出は売りではなくあえて「泣けます」という点をこうやってアピールするのはいささかもったいなく思う
今回抜粋したエピーソードは泣けるポイントばかりであり、それは通常のアニメ、原作漫画でもすでに達成しており周知の事実となっているほどの鉄板のストーリーなのだから。
もし内容以前に立体モデルに違和感を与えてしまったとしたら、CGにする意味やCGでなくともよかったんではないかという部分に直結してしまう危険すらある。

久しぶりに読み返すアルバムのような作品

ストーリーに関してはドラえもんの登場から主に際立ったエピソードを抜粋して総集編のような内容だが、ストーリー間をシームレスにつないでいるので違和感なく、映画独自の”のび太を幸せにするまで帰れないと電流が流れる強制プログラミングをされている”という設定も納得できる。
主だったエピソードも、すでにアニメ映画化されているほど有名な「雪山のロマンス」「のび太の結婚前夜」、そしてファンにとってはあまりにも有名な「さようならドラえもん」「帰ってきたドラえもん」を抜粋しているあたり泣かないはずがない
いやらしいほどストレートに感動を誘ってくる演出には好みが分かれるが、少し退屈だった前半部の導入を見てこれたなら素直に感動できるだろう (かくいう自分もしっかりと泣いてしまった)。

あくまで子供の頃から慣れ親しんだ『ドラえもん』というアニメ、バックストーリーを知った上で見ている大人にとってはとても感慨深く見ることができるが、初めてこの猫型ロボットを見る者にとってはここまで感情移入できるかといったら少し疑問が残る。

そういう意味ではターゲットを絞った見せ方と言えるしそれでいいのかもしれない。この作品とは別に新作の劇場版アニメは現在も継続中なのだし。
大山のぶ代さんの『ドラえもん』で育ち、卒業していった僕らにとっては思い出のアルバムや同窓会のような、最高の作品とも言える。
思ったよりレギュラー陣の声が違和感なくてよかった (…と言っても、声優が一新されたのは9年前だが)。

最後に

最後に、気になったが”あえて”触れなかった部分を2点。

  • 未来の街などで「TOYOTA」の文字が多すぎて非常に気になる。
  • 大人ののび太の声の妻夫木は違和感なくいい感じだが、前述のスポンサーの件を考えてしまい違う意味でもやもやする

『ドラえもん』という作品が大嫌いでなければ、まあ平均上には楽しめますよ、と。

レビュー映画
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この記事を書いてる人
axe

俳優活動をしています。
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