オーディションの前に『ハウルの動く城』を観ました。前回の『千と千尋の神隠し』はいろいろと忙しく、なかなか観に行けなかったので、今回結構早く観れて良かったかな。前は流行りまくっていたので、「観てない人は日本人じゃない」みたいな風潮がありましたから(笑)。と言うわけでレビューです。
邦題:ハウルの動く城
監督:宮崎駿
原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』
脚本:宮崎駿
出演:倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、我修院達也、神木隆之介
データ:2004年/日本/119分 (東宝)
鑑賞方法:ぱ・る・るプラザ町田
評価:★★☆☆☆
ストーリー
父親の帽子店で日々、帽子を作りつづけていた18歳のソフィーは、ある日、荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老婆になってしまった。ソフィーはハンサムだが弱虫な魔法使いハウルと出会い、奇妙な共同生活を始める。
インプレッション
ジブリ発、キャッチコピーは「二人で暮らした」。世界の宮崎駿の感動超大作。・・・という宣伝文句なんですが、感動したかどうかは観る人によってそれぞれなんで、特に触れません(『もののけ姫』で泣いた人もいるくらいですしねw)。何から書いていいか、わかんないんですけど、どうも難しいです。まだ観てない人がいるし、話題作なぶん下手なこと書くとネタバレしてしまい、楽しみを削いでますので。
今回の僕の素直な感想は、「どうだった?」です。
変ですよね。そうです、変なんです、この映画。そんななんともいえない変な後味が残るんです。実はこの感覚、『千と千尋~』の頃からだんだんと沸いてたんですが・・・この映画でもかなりきてます。きっと多くの人も同じような感じでしょう。宮崎駿さんはどこに行ってしまうのか。
しかし、相変わらずクオリティは非常に高く、観る人をぐいぐいと引き込んでいく世界観は見事の一言。ただ、一生懸命現地取材していた地中海風な街並みが少々うるさかったような気もしました。引きの画ばっかりなんで、建物や風景がきれいなのはもう分かったから、と少々満腹気味でした。効果音や環境音も、すごく細く作りこまれてました。
話題の木村拓哉(ハウル)は思っていたよりずっと良かったです。前評判はかなり悪かった分、聞いてみてビックリしました。ちゃんと演技してます。凄いぞ、キムタク見直した。むしろ歳の違う声を使い分けた倍賞千恵子(ソフィ)の方が、違和感を感じたくらい。お婆ちゃんの声はとても上手かったです。もうぴったりでした。美輪明宏(荒地の魔女)はまさに圧巻。雰囲気が出ていて、これ以上ないくらいのハマリ役だったと思いました。「きれいな火だネェ」がなんとも・・・。
そのほか、子供が観ても喜ぶような、可愛くて面白いギミックはいっぱいあり、見ていてちっとも飽きません。おなじみのキャラクターはニヤリとするような、動きをいくつもしてくれるし、独特な機械はかっこいいし、料理はおいしそうに食べるし(例>『ラピュタ』のエッグトースト)。ジブリファンも大喜び請け合いです。だから、物語が意味不明でも許せちゃう!!w
率直な感想の「どうだった?」とは、そういうことだと思います。今回、たまたま観にいった映画館に、知り合いの子がバイトをしていて、観終わった後に話すと、彼女からも同じ事を聞かれました。そして「もう一回観なきゃわかんないよねぇ」と言ってました。
評価は観た人によって真っ二つに割れるでしょう。しかし、興業的にもしっかりと売れるでしょう。歴代記録もしっかり塗り替えるでしょう。そして、いつか見返すと、ぜんぜん解釈が違って見えたりします。そこが宮崎駿の凄いところなんだろうと思います。
とにかく、一度観た人と話したいんです。あまり先入観をもって観て欲しくないですね(ここまで書いといてなんですがw)。楽しんでください。そして、僕と『ハウル』を語りましょう。
一つだけ、確実にわかっている事は、次回作のタイトルもきっと「の」が入るってことくらい(笑)。
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