『デージーが咲く街 – 新宿物語』
平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業
[Cast]
大谷 朗 (円)、米倉紀之子 (昴)、花房 徹、串間 保、江口 信、上野山功一、片岡五郎、溝口舜亮、野口真緒、品川恵子、山本悠介、黒田瑚蘭、千月啓子、三咲順子、海野保江、小倉昌明、西原信行、吉田倫貴、勝野洋輔、新井利津子、鈴木 太、森下庸之、岡田 茜、堀内美希、原嶋由佳、中嶋かねこ、橋本志乃、野屋美由紀、安藤沙織、
東京国際学園高等部の皆さん
[Staff]
脚本:石森史郎
演出:品川能正
音楽:上田 亨
舞台美術:加藤ちか
照明:関 嘉明
音響:今西 工
振付:千月啓子
衣装:西原梨恵
舞台監督:海老沢 栄
企画/製作:東京ギンガ堂
共催:「デージーが咲く街 – 新宿物語」上演実行委員会
後援:新宿区
[Time table]
2007年06月08日(金)~17日(日)
毎夕 19:00開演 (開場は30分前、整理券の発行は18:00から)
[ 上映時間:約125分 ]
[Ticket]
A席 (椅子席):前売 5,000円/当日 5,500円
B席 (桟敷席):前売 3,000円/当日 3,500円
[Place]
歌舞伎町 「大久保公園」内特設テント
(→ 新宿駅徒歩10分)
[劇団 公式サイト]
http://www.tokyo-gingado.com/
ストーリー
タップの足音が鳴り響く
さぁ、足を踏み鳴らせ!!
喜びも悲しみも乗り越えて!!
何もなかったあの頃ー
空には、真っ青な青空が広がり
地には、駅前マーケットの完成とタップの音が鳴り響いた
音楽とタップと街の人々で綴る「新宿物語」
インプレッション
夜間は閉鎖されるという新宿歌舞伎町の大久保公園内にテントの特設劇場をおっ建てて、豪華な舞台を作り上げてしまう規模にまず圧巻。いいねぇ、こういう雰囲気。タップダンスの芝居と聞いていたのでダンスメインのミュージカルちっくなものかな、と軽い気持ちで観にいったんですが、戦後の新宿を舞台に繰り広げられる濃密な群像芝居でした。
役者がうますぎて・・・、もうね、ずっと見入ってました。こういう安心して見れる舞台ってのは、観ている自分が本当にその世界に放り込まれているようで心から楽しめるんだなぁ。客層もだいぶ上の方が多かったようで、シーンが変わる場転のたびに拍手や、芝居中去っていく役者に歌舞伎のように声を入れたりと、まぁとにかく・・・終始盛り上がってました。
焼け野原の新宿に光 (笑顔)を取り戻そうと奮起する人たちのお話しで、悲しくも生き生きとその世界観を見せ、物語を織り成していくキャラクターはみんな個性的で、舞台美術と相まって、とても感情移入ができました。
そしてアクセントでのタップダンス。メインの子供 (子役)がタップダンサーを目指すということで劇中によくタップを踏むんですが、これがまた上手い。タップはよく知らないけど、あの年齢でよく見せられているなぁと、芝居のほうはいわゆる「アニー芝居」のような発声重視の台詞回しでしたが子役としての魅力は十分過ぎるくらいですね。
劇中に亡くなってしまう人物がいるんですが、この舞台での「死」の表現は非常に淡々としていて、戦後という状況下の中である程度「死」を受け入れている人たちの覚悟のようなものが見え隠れして、あくまで新宿で強く生き抜く人たちという演出の意図が伝わってきました。悲しくは見せないってことね。もちろん、それ (悲しみの描写)を望んだお客さんもいたんでしょうが、これはこれでありかなぁと。
新宿に咲いた”デイジー”がその最もたる象徴なのでしょうしね。
評価:★★★★☆
コメント
はじめまして!
私も昨日、観てきました。
笑いあり、涙アリ…
全体的に良かったです。
また…あのタップ!
私も感激でした!上手かったですよね。しっかり音が出ていて
本当に良かったです。
私もダンスをしていますが、
あの子役の子のように人をひきつけるようなダンスができるようになりたいと思いました。
>>すみれ さん
はじめまして、コメントありがとうございます。
あの子役の子のレベルもさるところながら、役者一人一人が本当に個性的で、本筋以外のところで作品全体のレベルを押し上げてましたね。
ああいうカンパニーが理想的なんだろうなぁと、ダンスにしても演技にしても。
ボクの中では、地方なまりの女性役のインパクトが凄すぎでした。