企画・構成・演出:長江俊和
プロデューサー:角井英之
制作:イースト
出演:川嶋秀明、川嶋秀明、川嶋秀明、宇都隼平
データ:2009年/日本/97分 [ジョリー・ロジャー=ポニーキャニオン]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★☆☆
[ストーリー]
所沢市に住む浦さん一家は、笑顔の絶えない明るい家庭に見える。しかし、長女は家出して行方不明、長男はひきこもり、次男は反抗期で、思春期の次女も母親の再婚相手の現父に対する暴力がエスカレートしていた。
[インプレッション]
カルト的人気を集めるフジテレビのフェイクドキュメンタリーシリーズ『放送禁止』の劇場版第2弾。今回はTV版でもあった大家族の設定を引継ぎ、世界各国の家族問題をテーマにドキュメンタリーを手掛けるカナダの女性映像作家、ベロニカ・アディソンが大家族・浦一家に密着するというストーリー。
一見、平和な家族ドキュメンタリーかと思いきや度々起こる事件や裏で起こっている家族の思惑などがドキュメント形式のまま写される。
こういったドキュメンタリータッチの作品はリアリティがすべてだが、『放送禁止』シリーズに関してはリアルというよりもフェイクなリアル感をわざと演出しているように感じる。ある意味ありそうでなかった手法、こういうやり方があったかと。
一連の隠された”オチ”に向かって緻密に見せていく脚本と、演技なのかアドリブなのか分からない独特の演出方法はフェイクドキュメンタリーとわかっていても、いやむしろわかっているから引き込まれてしまう。ドッキリを裏から見ているような感覚。
結果、今回の話のオチとしてはわかりやすい部類だったが、そこは劇場版というその空間で完結する作品だからしっかりと見せておかないと意味がわからなくなってしまう体と思われる。もともとタッチがテレビ番組の演出方法によるフェイクなので、劇場で見よりもビデオなどで家のテレビで見た方がこの作品向けらしいとは思う。
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