千秋楽、いつもと変わらぬようにやろうとしつつもやはり特別な日。最後の最後まで役と向き合う。
マチネ (13:00~) [名]
ここまでで絶対に慣れてるはずなのに、どきどきしながらやってました。自分を含め周りの動きがちょいと違う”楽日”独特の雰囲気。開演前の出ハケ口でのやりとりはなんともいえない緊張感が漂ってました。別のことを考える隙が生まれてるのも事実、しかし終わってみれば何事もなくてよかったです。ちゃんと感情はつながったし、舞台に出てみれば気持ちが入っていったのできちんと演じる事は出来ました。でも、何だか流されてる気がしないでもない。
ソワレ (17:00~) [名]
大楽。何もかもが最後です。これから言う言葉(台詞)すべてが最後になると思うと感慨深くなりますが、そんな事考えてると芝居が変わってしまうのでどうにかこうにか相手を見ながら役を演じて舞台に立つ。安定した芝居って一番難しいな。
そんな最後の公演で今まで無かった事故が発生。みんなが出ているシーンであるはずの小道具が無かったので、そのままなしでやり通しました。そのほかにも大事な部分で台詞を噛んでしまったりと本人が悔やむようなミスが連発。役者としては大楽なのでもう挽回できないから余計に悔やまれる。幸い僕はそういうことは無かったけども、簡単に起こりえるものだから怖い。だけど、小道具などは絶対にやってはいけないミス。たまたま僕じゃなかっただけで、いつでも隣りあわせだ。ただ一回のミスで舞台全体が壊れてしまう事もありえるから本当に怖い。いつもそんな気持ちを抱えながら本番を迎えるのです。演出家曰く、珍しく空回りした大楽でした。
■ 不完全燃焼
楽日がこんなカタチで終わってしまった事もあるが、みんなも不完全燃焼のままこの公演は幕を下ろしたといえる。それでもお客さんの反応はとてもよく、アンケートや感想では絶賛の声を数多くもらえた。
すべてが終わった今、個人的に思う事は、”うらやましい”という気持ち。自分は舞台に出てるのに、こんな気持ちを抱くのは極めて珍しい。稽古期間が4週間という事やみんな問う違う時間軸で芝居を作っていたり完全に山中初太郎問ういう人物とは一致できなかったような気がしてしょうがない。悔しい。もっと立ちたかった。もっとやれた。韓国料理屋の打ち上げ会場でひとり、こっそりとそう考えてる。
[神の風にふれた] 楽日
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