いつか止む雨ならば、寝静まっているこの夜に降りきってくれればいいのに。
相手にとっての重要なタイミングを推し量りながら、今の自分にとってどれだけメリットがあるのかを計算している。ひどく冷静に。
雨の音を聞きながらいつもよりも開放的になれるのは、この自分の空間だけが孤立したような錯覚に陥るからだ。今のうちに、この時間内ですべて消化してしまいたい。できることは限られているのだから。
伸び切った爪を切り揃えながら、寝る前の頭で小さな欠損部分を埋めていき、トライアンドエラーの修復を繰り返す。分かっているならやればいい。その雨が乾いていく空気を感じる前に。
KY
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