タイヨウのうた

レビュー
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ポスター
邦題:タイヨウのうた
監督:小泉徳宏 (ROBOT)
脚本・原作:坂東賢治
音楽:YUI、椎名KAY太 (オリジナルサウンドトラック「タイヨウのうた」Sony Music Records Inc.)
出演:YUI、塚本高史、麻木久仁子、岸谷五朗、通山愛里、田中聡元、小柳友、ふせえり、小林隆、マギー、山崎一
データ:2006年/日本/119分 [松竹]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★☆☆
[ストーリー]
 太陽の光にあたれない“XP(色素性乾皮症)”という病気の薫(YUI)は、学校にも通えず、唯一の生きがいは夜の駅前広場で路上ライブをすることだった。そんなある日、彼女は孝治(塚本高史)という青年と出会い、急速に親しくなっていく。しかし、孝治に病気のことを知られてしまった薫は、初恋も歌もあきらめてしまう。
(シネマトゥデイ)
[インプレッション]
まず、主演であるYUIの棒読み(に聞こえてしまう)芝居が最後まで気になってしまったのはボクだけでしょうか。
しかしながら”歌う”ということが重要な役回りであるこの薫役にYUIを起用したのは正解。
歌のパート、そして歌自体がとても素晴らしい。
XP (色素性乾皮症)という難病を題材として扱っているが、その現実に起こる苦しみや辛い描写はある程度抑えられていて(紫外線に対する抵抗力が極端に弱い事が最大の症状ではない)、薫と孝治のお互いの想いに重点を置いている。
作中ではその神経症よりも主人公とその周りの人間がどのように向きあい臨んでいくか、という物語として描かれている。その部分においてはもっと恋愛要素があってもいい気がしたが、淡白なくらい簡単に成就している点が少々気になった。画面作りが非常に綺麗で見ていて飽きることはない。歌手であるYUIを起用したのは歌を見せるという点は大成功だが、それがメインになてしまうほどの存在感だったので、感情や気持ちの動きは父親役である岸谷五朗などがしっかりと脇を固めている。
全体的にはすっと終わってしまうイメージでもっとドロドロした葛藤や感情の描写があっても良かったかとは思うが、恋愛映画としてみるならこれで十分なのかもしれない。
あまり、闘病の辛さや、ハンデというものを見せずにこの病気の名前を広める映画となったのは間違いない。

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