原題:HYPERCUBE
監督:アンジェイ・セクラ
製作:ピーター・ブロック、マイケル・パセオネック
原作:ショーン・フッド
脚本:ショーン・フッド、アーニー・バーバラッシュ、ローレン・マクローリン
出演:ジェラント・ウィン・デイヴィス、カリ・マチェット、ニール・クローン、マシュー・ファーガソン、バーバラ・ゴードン
データ:2002年/アメリカ/95分 (メディア・スーツ&クロックワークス)
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★☆☆
ストーリー
心理療法医のケイトが目覚めると、そこは冷たく光る立方体 (CUBE)の中だった。CUBEを囲む6面の壁にはそれぞれドアがあり、別の部屋へと続いていた。他の部屋へ入ったケイトは、経営コンサルタントのサイモン、盲目の学生サーシャ、さらには技術者のジェリーらと出会う。みな、ここに来た経緯も理由も知らなかった。出口を求めて移動を始めた彼らは、やがてゲームデザイナーのマックス、国防総省エンジニアのマグワイア大佐、老女ペイリー夫人たちと合流。大佐は、ここから脱出するためにはこのCUBEの謎を解く以外にないと語るのだが・・・。
インプレッション
ずっと観たかったんですよ、この映画。高校の頃、前作『CUBE』に衝撃を受けて、その続編が出たとなれば見ない手はないでしょう!!
『CUBE』はカナダ映画で大ヒットし、世界でも公開された。もともと無名ともいえるビンチェンゾ・ナタリ監督(脚本)を世界に知らしめた作品とも言える。
もともと『CUBE』の設定としては・・・お互いのことすら知らない男女6人が突然閉じ込められ、謎の3次元的に部屋が並ぶ立方体(キューブ)でさまよう。その立方体では危険なトラップが仕掛けてあり、間違った部屋にひとたび足を踏み入れてしまうと、一瞬にして殺されてしまうという極限状態の中で、絶望的なサバイバルを展開していく。
そのトラップというのが、生きたまま細切れにされたり、溶けていったりと、とにかく凶悪なものばかり・・・とまぁ、ここまで聞くとまるでスプラッタ映画ですね(笑)。しかし、この映画最初から最後までずっと無機質な立方体の中だけで展開していき、それと同時に“逃れられない閉塞間”が非常にリアルに伝わってきます。この見せ方は秀逸で、その世界にぐいぐいと引き込まれてしまいました。まるで舞台劇のような設定なんですよね(とは言っても、舞台であの罠は表現できませんがw)。
今回続編である『CUBE2』は、設定はそのままに、更なる進化が。見知らぬ男女が閉じ込められるところはそのままに、今作の立方体には「重力」、「時間」の概念が出てきてその不思議な世界観はさらに深まっていきます(無論“罠”もパワーアップ)。さらに今回は、前作では語られることのなかったCUBEの“設計者”の片鱗もうかがえます。しかし、その全貌は明かされず、なにか続編を匂わす終わり方でした。前作のヒットもあってか、今回は特殊効果に特に力が入ってます(もともと制作費が違うのでしょうがw)。
僕としては、強烈なインパクトでは前作は超えられなかったと思いました。“通”ぶるわけではありませんが、『3』でその辺りがだれないことを切に望みます。そんなんだったら続編なんて無いほうがいいな、と。とにかく、このレビューで少しでも興味を持った方は是非観てみてください。オススメです。
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