邦題:ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
総監督・企画・原作・脚本:庵野秀明
監督:摩砂雪、鶴巻和哉
音楽:鷺巣詩郎
主・キャラクターデザイン:貞本義行
主・メカニックデザイン:山下いくと
画コンテ:鶴巻和哉、樋口真嗣、橘正紀、佐藤順一、山本沙代、増井壮一、錦織敦史、合田浩章、小松田大全、中山勝一、摩砂雪、庵野秀明
イメージボード:樋口真嗣、前田真宏
作画監督:鈴木俊二、本田雄、松原秀典、奥田淳
特技監督:増尾昭一
副監督:中山勝一、小松田大全
デジタル演出:鈴木清崇 (タツノコプロ)
作画監督補佐:錦織敦史、奥村幸子、貞本義行
色彩設計:菊地和子 (Wish)
特殊効果・ブラシワーク:イノイエシン
美術監督:加藤浩 (ととにゃん)、串田達也 (美峰)
CGI監督:鬼塚大輔・小林浩康 (スタジオカラーデジタル部)
撮影監督:福士享 (T2スタジオ)
編集:奥田浩史
効果:野口透 (アニメサウンド)
総監督助手・配給・宣伝:轟木一騎
原作協力:GAINAX
脚本協力:榎戸洋司、薩川昭夫、樋口真嗣、吉川良太郎、櫻井圭記
アニメーション制作:スタジオカラー
出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、山寺宏一、石田彰、立木文彦、清川元夢、長沢美樹、子安武人、優希比呂、関智一、岩永哲哉、岩男潤子、麦人、他
データ:2009年/日本/108分 [クロックワークス、カラー]
鑑賞方法:ワーナー・マイカル・シネマズ 新百合ヶ丘 (6番シアター)
評価:★★★★★
[ストーリー]
汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗ることで、自ら戦うことを選んだ碇シンジ。大きな運命を託された14歳の少年の物語は、ここから未知の領域へ突入する。また、綾波レイと人気を二分するヒロイン、アスカがエヴァンゲリオン2号機に乗って参戦。加えて魅惑の新ヒロインが登場する。そして、謎の生命体 “使徒”とEVAシリーズの戦いは新エヴァンゲリオンの参加で、さらに激しくエスカレートしていく。
(シネマトゥデイ)
[インプレッション]
圧倒的。やはり『ヱヴァンゲリヲン』は圧倒的でした。
もうおなかいっぱい。素晴らしかったです。劇場で観ることが出来て本当に良かった。
かなり興奮してのレビューになりますが、ネタバレは絶対にないのでご安心を。
本当にあっという間という感覚で、見終わって時計を見直してしまうほどの濃密な時間を過ごさせてもらった。
前作が原作アニメをなぞるようなリメイクだったのに対して、今作は見事に『エヴァンゲリオン』を再構築している。シーンや描写もほぼ全てのシーンが書き下ろされており、新キャラの追加や、ファンとしても納得出来うる設定と新たな展開。そして展開を知っているからこそできる楽しみ方まできちんとフォローされているという素晴らしさ。もちろん原作の『エヴァンゲリオン』を知らずとも今回の『ヱヴァンゲリヲン』は楽しめるが、まさにファンが本当の意味で待っていた『ヱヴァ』がここにあったと言えよう。
展開もさることながら、2時間弱という時間の中であっという間に過ぎて聞く怒濤の戦闘シーンや各所での伏線の張り方や演出の見せ方が本当にうまい。
基本のラインは原作をなぞっているのに、スムーズでとてもテンポ良く、さらに全くの別物として再構築し直したものをここまでの完成度で見られるとは思っていなかったので、まさに圧倒的なエヴァの力を見せつけられた感じだ。
もう劇場公開して随分足っているので、評判の良さはいやでも耳に入ってくるのだが、これを前評判なしの状態で観たときの衝撃といったら、筆舌に尽くしがたいであろうことは容易に想像できる。先人達のテンションの上がりようがとてもよく理解できた。公開前の非常に厳しい情報規制からいきなりこの作品を観させられたのだから。
もともと「2007年春」公開予定のものが「2009年夏」に変更されたのだが、この為の変更ならば脚本の練り直しによる遅れは大成功だったと言えるだろう。
そして物語は加速して劇場版最終作品『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:?』 (2作同時上映)へ。
当初は『急』と表記されていた次回作は今作の次回予告にて正式に『Q』となるようで、「Q」は”Quickening”の略で急がすという意味の「急」や、”Question”の「?」にかかっているのだろう。
TV版や旧作と違い、きちんとしたエンターテインメントとしての終わり方を考えているという今作”新劇場版”。いったいどういう結末が待っているのだろうか。非常に楽しみである。
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