退職代行モームリの逮捕、構造的にそりゃそうなるよねって話

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正直、このビジネスモデルって「チキンレースをどこまで攻められるか」をやっていただけなので、遅かれ早かれこうなる運命だったと思います。
今回の『退職代行モームリ』代表の逮捕劇、ニュースを見ると「ああ、やっぱりそこ突っ込まれたか」という感想しかないんですよね。

まず、退職代行の基本って、法律的には「本人の代わりに退職届をポストに入れる」とか「電話で『辞めます』と伝える」ことしかできないんですよ。
まぁこれ、ぶっちゃけやろうと思ったら誰でもできるじゃないですか。

でも、客単価を上げようとすると、「有給を全部消化したい」とか「未払い残業代を取りたい」っていう「交渉」が必要な案件が出てくる。 ここを一般企業がやると「非弁行為(弁護士法72条違反)」で即アウトになります。

だから、「うちは交渉もできますよ(提携弁護士がいるから)」という見せ方をするわけですけど、ここで「弁護士に客を紹介して、その紹介料(キックバック)をもらう」という構造を作っちゃったのが今回の逮捕容疑ですよね。

これ、不動産屋とかだと割と普通のビジネスなんですけど、法律の世界では「事件屋」って呼ばれる一番やっちゃいけない行為なんですよ。 「儲かる案件ほど違法リスクが高まる」という構造になっていて、規模を拡大しようとして欲をかいた時点で、もう詰んでたんじゃないかなと。

で問題は、交渉が必要な案件を退職代行がどう扱うのって話になります。
そこで出てくるのが、弁護士や労働組合みたいな「交渉できる主体」への導線です。
導線自体は必要なんですけど、ここを紹介料で収益化すると、弁護士法72条の趣旨にぶつかりに行くわけですよ。「周旋=紹介」「報酬は名目を問わない」みたいな整理が弁護士会の解説にあるので、ビジネスモデルとして踏むと痛い。しかも個別に該当するかは最終的に裁判所判断、って日弁連も言ってる。
つまり「やってみないとわからない」で商売してる時点で怖いんですよね。
(※ こういう後出し規制は日本のビジネス構造の良くないところだとは思っておりますが)

本来、弁護士じゃなくても「労働組合」なら会社と交渉(団体交渉)ができるんですよ。 だから、退職代行業者って「形式だけの労働組合」を作って、利用者をそこに加入させて、「組合員として交渉します」っていう建前を使うんです。

でも今回の報道を見ると、「その労働組合、実態ないですよね?」って警察に判断された可能性が高い。 「組合費」という名目でお金を動かしていても、実態がただの「紹介料の隠れ蓑」だったら、それはもう脱法行為なんですよね。 「スキームを複雑にすれば警察も手を出せないだろう」と高をくくってたのかもしれませんけど、4万人も利用者がいて目立ちすぎれば、そりゃ見せしめにされますよ。

今回さらに厄介なのは、報道上「賛助金名目であっせん料っぽいメール」とか「労働組合の実態はないと話す関係者」みたいな話が出てる点です。
もし外形上わかりにくい形で紹介料を回してたなら、それは線引きミスというより「規制回避を狙ってやってた」疑いになる。そりゃ刑事事件化しますよね、って話です。

ただまぁ、これ、業者や業界を叩くのは簡単なんですけど、根本的な問題は「自分の口で『辞めます』と言えない、言っても辞めさせてくれない日本の職場環境」にあるとも思ってます。

法律上(民法627条)、期間の定めのない雇用なら「辞めます」と言って2週間経てば、会社の許可なんてなくても基本勝手に辞められますし、最悪バックレても死にません。 それなのに、「会社が怖い」「損害賠償請求すると脅された」みたいな嘘に怯えて、数万円払って他人に頼まなきゃいけない状況自体が、正直、社会として不健全ですよね (モームリ代表も言ってたw)。

これを見てる人で「会社辞めたいけど言えない」って人がいたら、悪いこと言わないんで、こういうグレーな業者にお金を落とすんじゃなくて、内容証明郵便で退職届を送りつけるか、法テラスとかに相談した方がいいと思います。
郵送代だけで済みますから。

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