[空 -SORA-] 千秋楽カーテンコールでの瓦版屋キャスト紹介

矢ヶ崎 昌也 まとめてみた
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劇団ZAPPAではそれぞれの組の千秋楽公演のカーテンコールでキャスト紹介を行います。
他の劇団でもこういったことはありますが、ZAPPAでは劇中に登場した”瓦版屋“役の矢ヶ崎さんが小気味いい口上と一緒に紹介をしてくれるのです。
もはや恒例ともなったこのキャスト紹介の口上は、それを見るために千秋楽公演を見に来るお客様もいるくらい人気です。
瓦版屋!
実は紹介される口上は全て矢ヶ崎さんがオリジナルで考え、当日お客様の前で紹介されるその瞬間までキャスト本人でも知りません
全役分どころか、ダブルキャストによって演じる人間によって違う口上を考えてくれているのです。

残念ながら最終日の公演に来れなかった方のために、声は届きませんが雰囲気だけでも堪能して頂ければと、今回もこのブログでキャスト写真とともに完全掲載させていただきます。

矢ヶ崎さんから頂いた全キャストの原文を、そのままテキストに起こしたので、漢字など、可能な限り原文のまま掲載させてもらいました。
ではどうぞ!

瓦版屋キャスト紹介

勝 小吉

七原 靖 澤田正俊

狩るは天狗か 時代の闇か
音に聞こえた 海鳴・我鳴
裏辻千両 娑婆金剛
無道活殺 ”勝 小吉”

演ずるは
<七原 靖 (天)>

天覇ニ振 雷 地鳴
華厳眼力 構えて武神
司なで斬り 滅多斬り
鬼天頭目 ”勝 小吉”

演ずるは 劇団ZAPPAの大座長
<澤田正俊 (晴)>

勝 海舟

斧口智彦 北田拓朗

瞬時に懐 即座に彼方
抜かず制する 合わせずかわす
不技の剣豪 江戸鎮守
抜けば必殺 ”勝 海舟”

演ずるは
<斧口智彦 (天)>

刃突き立て 大地に楔
鬼の血統 獣の剣
今こそ全て 解き放つ
鬼斬り鬼天 ”勝 海舟”

演ずるは
<北田拓朗 (晴)>

島田虎之助

あやいち 大西 達之介

肩で挑発 目線で威嚇
敵と殺意と 刃の中で
荒ぶる二枚目 野獣系
乱斬り猛虎 ”島田虎之助”

演ずるは
<あやいち (天)>

馬鹿は罵れ 斬るが勝ち
動け風より 音より疾く
以上剣法 島田流
天の赤鬼 ”島田虎之助”

演ずるは
<大西 達之介 (晴)>

男谷精一郎

小菅達也 神山克己

無音 神速 刹那の光
朱に汚れず 濁らずサビず
故に剣聖 神鋼
自然妙才 ”男谷精一郎”

演ずるは
<小菅達也 (天)>

水に魚の 例えの如く
動き緩やか 落ち葉の如く
切っ先鮮やか 急所に届く
天の青鬼 ”男谷精一郎”

演ずるは
<神山克己 (晴)>

新門辰五郎

高島大幹 大河原 啓介

傷も重さも 屁でもねえ
ダチを夢ごと 空へと飛ばす
しんどいだけだ 無理じゃねえ
生傷仁王 ”新門辰五郎”

演ずるは
<高島大幹 (天)>

綱の重みは 生命の重み
痛み悲しみ 踏み砕き
空にガンつけ 漢立ち
江戸の荒くれ ”新門辰五郎”

演ずるは
<大河原 啓介 (晴)>

小栗上野介

松永直樹 松永直樹

分殊の冠 阿修羅の得物
胸の迷いは 消えずに残る
仇か真実か 理か
漂う軍神 ”小栗上野介”

演ずるは
<松永直樹 (天)>

無双の軍神 末期の夢は
異国と鉄道 常世の息子
現実の息子に 見取られて
巨星昇天 ”小栗上野介”

演ずるは
<松永直樹 (晴)>

山岡鉄太郎

谷 優貴 松橋太郎

智勇兼備の 慇懃無礼
抜かずの師の為 己が剣に
江戸の危機には 盾になる
自称・切り札 ”山岡鉄太郎”

演ずるは
<谷 優貴 (天)>

礼儀知りつつ 気遣い知らず
相手が誰でも 遠慮無し
刃抜手も ためらわず
剣技決め打ち ”山岡鉄太郎”

演ずるは
<松橋太郎 (晴)>

小栗又一・丸毛靭負

網切幸大 東城貴之

末期に巡る 走馬灯
死出の間際も 父の事
遺す言葉は 「幸せでした」
途上の武人 ”小栗又一”

近ば背負い太刃 逃げれば火筒
距離を選ばぬ 仇討ち戦技
賊を根絶やし 己ごと
二流一対 ”丸毛靭負”

以上二役 演ずるは
<網切幸大 (天)>

父と異国へ 未来の先へ
それを断ち切る 冷たい刃
黙 言の葉 戻らぬ時間
時の残像 ”小栗又一”

父の仇討ち 武器を取り
何処死に場所 求めた果てに
父の死に目に 二度会う戦士
長短自在 ”丸毛靭負”

以上二役 演ずるは
<東城貴之 (晴)>

天野八郎

小森谷 朋基 茂木 真之郎

全て足りない まだ足りない
反射 膨張 秒速 破裂
ビビりゃ負けるぜ 臆せば死ぬぜ
彰義赤心 ”天野八郎”

演ずるは
<小森谷 朋基 (天)>

汚れ菩薩 五万の賊を
俺の命で 斬り裂く全て
退くは論外 攻めるが運命
香車の若武者 ”天野八郎”

演ずるは
<茂木 真之郎 (晴)>

渋沢成一郎

榎本拓未 西田博威

葵の御紋に 誓いを立てて
自ら開いた 武士道に
幕を引くのも 俺自身
彰義青眼 ”渋沢成一郎”

演ずるは
<榎本拓未 (天)>

散るを望むは 無意味にあらず
生きた証を 刻む為
筋書き通り 狂い無し
戦術軍師 ”渋沢成一郎”

演ずるは
<西田博威 (晴)>

浮田幸吉

岩﨑一洋 田中正紀

今日も飛んでる 浮き羽男
空に描くは 綿雲色の
記憶に刻む 無限の絵
空に住むひと ”浮田幸吉”

演ずるは
<岩﨑一洋 (天)>

大地の理 切り離す
空にある筈 彼女の望み
夢の足跡 無くした全て
風追い職人 ”浮田幸吉”

演ずるは
<田中正紀 (晴)>

亀助

岡田昌也 山口温志

長屋に隠れた 光る玉
とぼけた笑顔に 一流細工
知っているのは 身内だけ
浮羽整備士 長屋の”亀助”

演ずるは
<岡田昌也 (天)>

こだわらないから かまわない
幸も不幸も 考え一つ
酒と仲間と 女房が全て
酒仙浮足 長屋の”亀助”

演ずるは
<山口温志 (晴)>

若頭

山口温志 岡田昌也

黒く目敏く 蛇蝎の如く
裏に回って 寝首を掻いて
弱い奴らは 喰い尽くす
姑息邪 黒門”若頭”

演ずるは
<山口温志 (天)>

牙を立てずに 飲み下す
じわりじわりと 生殺し
外道流儀の 闇錦
毒の煙突 黒門”若頭”

演ずるは
<岡田昌也 (晴)>

すずめ

らむ ひらはら ももゑ

朝にさえずる 小鳥の笑顔
彼女に好かれりゃ 長屋の家族
お江戸下町 羽毛の心地
ちゃんちゃん親鳥 長屋の”すずめ”

演ずるは
<らむ (天)>

鬼も懐いた 日向の香り
産まれる前から 甘える子供
おつむがおねむの 妹も
ひまわり姉さん 長屋の”すずめ”

演ずるは
<ひらはら ももゑ (晴)>

そら

冨山華園 三島 冨美子

人の罪・罰 世の汚れ
忘れ清める 運命の子
天の名を持つ 朧姫
鈴の呼び名 長屋の”そら”

演ずるは
<冨山華園 (天)>

見れば幻 聞けども空音
その手に触れれば 空にとける
何故だか遠い 笑い声
微笑む木霊 長屋の”そら”

演ずるは
<三島 冨美子 (晴)>

おかね

花園ヨーコ 降旗美萌

友の腹から 産まれた我が子
救う為なら 業火もくぐる
魔火よ退け 聖女が通る
下町母神 長屋の”おかね”

演ずるは
<花園ヨーコ (天)>

全てが灰に なる前に
自分が灰に なってでも
火の神 炎魔に逆らって
火渡り天女 長屋の”おかね”

演ずるは
<降旗美萌 (晴)>

おふく

池田 奈美子 五十里 直子

息子が跳ぶなら 地に足着けて
母は標に ならねばならぬ
迷わず帰って 来る様に
故郷の灯台 長屋の”おふく”

演ずるは
<池田 奈美子 (天)>

時に叩いて 呼び寄せて
いやし暖め 包みこむ
菩薩のゆりかご いやしの手
慈愛の手の平 長屋の”おふく”

演ずるは
<五十里 直子 (晴)>

ばば

五十里 直子 池田 奈美子

汚れ許さず 勝家の庭に
清く正しく 刃の如く
衰え知らずの 燕子花
不滅の門番 ”おばば様”

演ずるは
<五十里 直子 (天)>

武芸百般 家事全般
婿に仕置きを 勝家に明日を
貴女がやらねば 誰がやる
薙刀猛女 ”おばば様”

演ずるは
<池田 奈美子 (晴)>

おのぶ

田巻愛夢 木村江里子

絶花一輪 鬼の傍
歩む微笑む 慈しむ
木花之佐久夜が うるわしく
江戸の涼風 勝家の”おのぶ”

演ずるは
<田巻愛夢 (天)>

鬼に金棒 美人に白刃
色に惑えば 自州切り
舞うは勝家の 白拍子
帯刀美人 勝家の”おのぶ”

演ずるは
<木村江里子 (晴)>

瓦版屋 他

矢ヶ崎 昌也

どこからともなく やって来る
ZAPPAお馴染み ”瓦版屋”

演ずるは
<矢ヶ崎 昌也 (天・晴)>

見どころなど

まず注目したいのが、小栗又一。彼は劇中で2役演じているので口上も2役分となっております。
そして、小栗上野介役をシングルで演じた松永直樹くん。この役は演じる役者が全く同じでもの2個分をそれぞでの組で違う口上にして紹介してくれました。本人が感動しておりました。さすが矢ヶ崎さん!
矢ヶ崎さん!
こう見てみると同じ役でも役者の演じ方によって紹介文が変わっているんですねぇ。
矢ヶ崎さん、いつも本当にありがとうございます!

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