ゼロ・グラビティ

ゼロ・グラビティ レビュー
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ゼロ・グラビティ

邦題:ゼロ・グラビティ
原題: Gravity
監督: アルフォンソ・キュアロン
脚本: アルフォンソ・キュアロン、ホナス・キュアロン
製作: アルフォンソ・キュアロン、デヴィッド・ハイマン
製作総指揮: スティーヴン・ジョーンズ
音楽: スティーヴン・プライス
撮影: エマニュエル・ルベツキ
編集: マーク・サンガー、アルフォンソ・キュアロン
製作会社: ヘイデイ・フィルムズ
配給: ワーナー・ブラザーズ
出演者: サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
データ: 2013年/アメリカ/91分
鑑賞方法:レンタルBlu-ray
評価:★★★★☆ 80点

ストーリー

地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。

(シネマトゥデイ)

インプレッション

壮大な宇宙空間を舞台に、事故によって宇宙に放り出された宇宙飛行士が無事帰還するための孤独な戦いを描くSFサスペンス。
ジャンルとしてはSFサスペンスとなっているが、単純な分類では表せないくらいこの懐が広い作品となっている。
驚くことに出演者はたったの2人。始まりから終わりまでの93分間をサンドラ・ブロックジョージ・クルーニーで見せきっているのである。
孤独の奮闘というだけにメインは主人公のサンドラ・ブロックなのだが、普段では想像もつかない (身近ではない)宇宙空間で客観的に状況を伝えるのが劇中この2人のリアクションだけなので、パニックに陥りそうな彼女に対し余裕を持った老練の宇宙飛行士役であるジョージ・クルーニーを置くことでより危機的状況への絶望感が湧くうまいキャラクターの対比だと思う。
これにより感情移入がしやすくもなる。

90分間宙ぶらりん

特筆すべきはカメラワークで、無重力の宇宙を漂う方向感と事故が起こった時の縦横無尽のカメラワーク、そして時には役者目線に切り替え観客を90分ものあいだ無重力に没入させることができている。『トゥモロー・ワールド』のレビューときも書いたが、とにかくこのアルフォンソ・キュアロン監督の世界観の見せ方が好き。
しかも宇宙のきれいなこときれいなこと。船外活動中や宇宙に漂っている危機的状況の時でもずっと変わらず壮大で美しい地球が背景として存在しています。ずっとです。
これがとにかく綺麗すぎる。背景の地球はNASAで公開されている画像よりもしっかり鮮明で美しく、ゆっくりと回っており、昼と夜があり、大陸や夜景なども見えるんです。この背景見ているだけでもため息が出てしまう。

全体的に高いクオリティ

全体の落とし所もとても綺麗。綺麗すぎて少しアレだけど、何よりもこの映像美に酔いしれている90分なのでそれだけで十分に満足感は得られました。
身近では考えられないような場所で窮地に陥っている状況をとてもリアルに、わかりやすく、そこにいるかのように体感させる映画だと思う。この”体験“は十分にエンターテインメントとしても成立していると思う。

この映画は汎用型の3D変換ではなく撮影段階から特殊な方式で3D専用に作製されているので、一般的な3D映画の立体感よりも遥かにすごいらしい。監督からも「2Dと3Dではまったく違う映画になる」とも言われているくらい。できれば映画館で、座席も動く4Dで宇宙に投げ出されてみたかったです。

レビュー映画
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