インシテミル 7日間のデス・ゲーム

レビュー
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ポスター
邦題:インシテミル 7日間のデス・ゲーム
監督:中田秀夫
製作総指揮:小岩井宏悦、奥田誠治他
製作:ウィリアム・アイアトン他
脚本:鈴木智
音楽:川井憲次
主題歌:May’n「シンジテミル」 (flying DOG)
撮影:林淳一郎
編集:高橋信之
出演者:藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ、阿部力、石井正則、大野拓朗、武田真治、片平なぎさ、北大路欣也
データ:2010年/日本/107分 [ワーナー・ブラザース映画]
鑑賞方法:ワーナー・マイカル多摩センター (6番シアター) [レイトショー]
評価:★★☆☆☆
[ストーリー]
 時給11万2,000円という怪しい求人広告を見て、暗鬼館へと集まった男女10人。仕事内容は24時間監視されながら7日間を過ごすこと。そして、個室にはそれぞれ異なる凶器が置かれ、何も起きずに7日間経過するか、生存者が2名になるまで暗鬼館に残らなければならない。しかし早速2日目に銃殺による死者が出てしまい、彼らは疑心暗鬼に陥っていく。
(シネマトゥデイ)
[インプレッション]
米澤穂信による日本の推理小説『インシテミル』を脚色し映像化した作品。「ある人文科学的実験の被験者」になり、7日24時間監視付きで隔離生活するだけで時給11万2000円という破格な条件で集まった10人の男女の心理戦を描く。
宣伝文句では”心理戦”と言ってはいるが、行われるのは心理戦のようなゲームでもなく、まっとうなサバイバルゲームである。
こういうシチュエーションミステリーは厳格な条件 (ルール)の元で展開される状況を観客とそれに感情移入して楽しむものだが、さっそくルールなんてないのと同じようなゆるーい設定なのではっきり言って”何でもアリ”になってしまう展開がどうもしっくりこなかった。
システムは用意しているくせに穴が多すぎて、ちょっと考えれば誰でも分かることだが、「やったもん勝ち」状態になるのは目に見えている。絶対的な存在のガードというロボットにも強制力すら感じられずにどうもその存在の意義や見せ方に疑問が残る。
小説版ではあらすじを見る限りここら辺の設定や描写はちゃんとしている印象なのに、映画の方はどうしても強引な展開のもっていき方しか残らないのはなんとも残念。
そうなると物語的に注目すべきところは、なにも知らない人間同士が己の欲のために殺しあう。という点。人間が人間を殺めるという葛藤だが、その葛藤の描写なんて皆無で、覚悟も何にもなしで手を下していく見せ方がとてももったいないと感じた。
とまあぁ全体的に突っ込みどころ満載な映画である。
しかし設定の見せ方、映像的な分かりやすさはあるので飽きはしないで観ることが出来る。何も考えないで観ても大丈夫と言う点では一定の満足度はあるのではないだろうか。
損をしたとは思わない程度だが。
最後に、あくまで個人的な感想だが、テロップ前の直前、ラストシーンのあの動作はどうしても納得出来なかった。
作品のテーマとして、どこを観ればいいのか分からなくなるところだった。

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