ダークナイト

レビュー
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邦題:ダークナイト
原題:The Dark Knight
監督:クリストファー・ノーラン
製作総指揮:ベンジャミン・メルニカー、マイケル・E・ウスラン、ケビン・デ・ラ・ノイ、トーマス・タル、製作:クリストファー・ノーラン、チャールズ・ローヴェン、エマ・トーマス
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー (原案)、クリストファー・ノーラン (原案・脚本)、ジョナサン・ノーラン (脚本)
音楽:ハンス・ジマー、ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:ウォーリー・フィスター
編集:リー・スミス
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、ゲイリー・オールドマン、アーロン・エッカート、マギー・ギレンホール、モーガン・フリーマン、他
データ:2008年/アメリカ・イギリス/152分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆
[ストーリー]
 悪のはびこるゴッサム・シティーを舞台に、ジム警部補(ゲイリー・オールドマン)やハービー・デント地方検事(アーロン・エッカート)の協力のもと、バットマン(クリスチャン・ベイル)は街で起こる犯罪撲滅の成果を上げつつあった。だが、ジョーカーと名乗る謎の犯罪者の台頭により、街は再び混乱と狂気に包まれていく。最強の敵を前に、バットマンはあらゆるハイテク技術を駆使しながら、信じるものすべてと戦わざるを得なくなっていく。
(シネマトゥデイ)
[インプレッション]
アメリカの人気コミックス『バットマン』の実写映画としては6作目でありながら『バットマンビギンズ』から再スタートさせた新生シリーズの第2作目。今までのバットマン映画との違いをそのダークな世界観とシリアスな内容で再構成したクリストファー・ノーラン監督のハリウッド史に残る渾身の作品でもある。タイトルもあえて”バットマン”という記述をタイトルから廃した、『ダークナイト』である。原作シリーズで最凶の敵と言われるジョーカーとの戦いがメインとなる。
正義とは何か。
ただひとつ、正義の価値観という点で違えただけで自分とバットマンの本質は同じものだとするジョーカーと、それを拒み続けながら葛藤するバットマンの精神面での戦いが非常に細かく描写されており、ただ、”力”だけでない戦いが繰り広げられる。
この価値観の違いの描き方が、とてもシンプルでいながら単純には解決できない問題として重厚なテーマとしてのしかかってくる。
ジョーカーの目的が強奪した金や地位などではなく、あくまでも人間の善、モラルを叩き潰し、高潔であると言われているような人間を堕落させることなのだから。
これほど徹底した”悪”が描かれている上に、それを狂気によって演じきったヒース・レジャーという俳優の凄さは十分に伝わってきたがそれ以上にクオリティの高い脚本とその演出に脱帽した。
次々に起こる事件と、様々な思惑が交錯する脚本、そして全体に共通し続けるこのテーマを、アクションとエンターテインメント性を失うことなくひとつの作品に仕上げていることが素晴らしい。
複雑に絡み合うストーリーラインを破綻させることなくきちんとラストに向けての仕掛けまで散りばめながらひとつの落しどころまで持っていく展開は映画の雰囲気とは裏腹なほど綺麗だ。
映画好きには是非おすすめしたい作品。

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コメント

  1. 映画を観るなら より:

    映画を観るなら ダークナイト

    ーロー映画の中では、現時点で最高の映画。最初は、単にリアルにして暗く地味な展開になるだけなんじゃないかと勘ぐってたけど、こんなにボリュームがあって、息つく…

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