なくもんか

レビュー
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ポスター
邦題:なくもんか
監督:水田伸生
製作総指揮:飯沼伸之、清水啓太郎
製作:奥田誠治
脚本:宮藤官九郎
音楽:岩代太郎
主題歌:いきものがかり「なくもんか」
撮影:中山光一
編集:平澤政吾
出演:阿部サダヲ、瑛太、竹内結子、塚本高史、皆川猿時、片桐はいり、鈴木砂羽、カンニング竹山、高橋ジョージ、陣内孝則、藤村俊二、小倉一郎、光石研、伊原剛志、いしだあゆみ
データ:2009年/日本/134分 [東宝]
鑑賞方法:ワーナー・マイカル・シネマズ 多摩センター (2番シアター)
評価:★★★★☆
[ストーリー]
 無茶苦茶な父に捨てられ、幼少期に生き別れた兄・祐太(阿部サダヲ)と弟・祐介(瑛太)は、互いの顔も名前も知らずに成長する。祐太は、東京下町の商店街でハムカツが名物の店を切り盛りし、祐介はお笑い芸人として超売れっ子になっていた。そんなある日、祐太のもとに、初代店主の一人娘・徹子(竹内結子)が突然帰って来る。
(シネマトゥデイ)
[インプレッション]
基本コメディなんだけども、しっかりとしたホームドラマにも仕上がっている点はさすがといわざるを得ない。これは脚本の妙と、しっかりと感情移入できるキャラクターを演じているキャストの力に他ならない。
阿部サダヲを主演として、水田伸生監督と宮藤官九郎の脚本という『舞妓Haaaan!!!』スタッフ再集結でお届けする作品なので、『舞妓Haaaan!!!』が楽しめたのなら手放し観にいくことをお勧めします。
下町のシーンがよく出てくるんだが、この下町という閉じられた描写、世界観がうまく非現実的な設定やなんでもアリの展開であるコメディとしての完成度を自然に受け入れさせてくれる。
本当になんでもやりたい放題なんだが、細かいどうでもいいような設定や複線を無駄なくらいきちんと見せ回収していく様は観ているものを食っているような脚本の作り方だが、このごっちゃ混ぜの炊き込みご飯を見事に一つの作品として昇華させている。これが宮藤官九郎なのだろう。
きれいでうなってしまうような複線ではなく、あえてはずす様なコメディに特化したようなつくりは何も考えずに見ても楽しめるという最大のメリットがある。
そこで活きてくるのは、キャラクターのそれぞれの思惑が生々しくも、決していやらしく見せきらないからだと思う。
しっかりと感動するシーンもあり、そこまでに空気を作る阿部サダヲや、プロットはいいのだが、個人的に一番よかったのがなんといってもすき焼きをつつくシーン。これは必見。感動させときながら落とすという、見事な演出、そしてそれを見せきるキャストの実力。本当に安定して見れる作品だと思う。
最後の終わり方は少々キレイ過ぎるかなと思ったが、ここらへんは個人の好みの問題だろう。
うすら寒い笑いから思わず吹き出してしまう笑いまで、何も考えずともスクリーンを眺めているだけで様々な笑いを見せてくれる幕の内弁当のような作品となっております。
気になっているのなら、とりあえず劇場に観にいっても損はしません。
ヒロイン役の竹内結子の活発な演技も必見。みんなうまい。

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