アイ・アム・レジェンド

レビュー
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ポスター
邦題:アイ・アム・レジェンド
原題:I AM LEGEND
監督:フランシス・ローレンス
原作:リチャード・マシスン “I Am Legend” (『吸血鬼』、『地球最後の男』、『アイ・アム・レジェンド』 – ハヤカワ文庫)
脚本:マーク・プロトセヴィッチ、アキヴァ・ゴールズマン
製作総指揮:マイケル・タドロス、アーウィン・ストフ、デイナ・ゴールドバーグ、ブルース・バーマン
製作:アキヴァ・ゴールズマン、デイビッド・ヘイマン、ジェームズ・ラシター、ニール・H・モリッツ、アーウィン・ストッフ
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:アンドリュー・レスニー
編集:ウェイン・ウォーマン
出演:ウィル・スミス、サリ・リチャードソン、アリーシー・ブラガ、ダッシュ・ミホク、チャリー・ターハーン
データ:2007年/アメリカ/100分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆
[ストーリー]
 私の名はロバート・ネビル。ニューヨークで生き残っている。
 もし誰かこれを聞いているなら、もし誰か他にいるなら…
 誰でもいい、応えてほしい。
 66億人の絶滅と、たった1人の生存者―。
 2012年、人間の姿が消え、死んだように静まり返るニューヨークの街。この街がかろうじて生きていることを伝えるのは、ロバート・ネビル。3年前、人類に降りかかった地球規模の災厄をくぐり抜け、この街で、そしておそらくは全世界で、ただ1人生き残った男。
 自分以外の生存者を探し求めて、3年間、毎日無線で流し続けているメッセージには、いまだ誰からも返事はない。果たしてこの世界に生存者はいるのか?有能な科学者でもある彼が、自らに課した使命、それは人類を絶滅させた原因を取り除き、再生の道を探ること。今はそれだけが彼の生きる支えとなっていた―。
(公式)
[インプレッション]
リチャード・マシスンの小説『吸血鬼 (地球最後の男)』の3度目の映画化作品。ジャンルは”SF映画”と謳っているんですが・・・今作の見せ方はホラーといっても差し支えないくらいの迫力です。
というのも、この映画もともと原作や公開前情報を知っていればある程度の話のあらすじはわかるんですが、日本でのプロモーションにおいては「ただ一人生き残った男」としか伝えず、詳細については一切語らないようにしてしていたので、感染によって66億人が死んでしまった世界というSF設定を期待して観に行った人はさぞかしびっくりしたことだろう。
ぼくはSF映画が好きで、特にユニークな設定には目がありません。今回の話も特に目を引いたのは「たった一人生き残った男」、どうしてそうなったのか?何が原因なのか? と想像力を引き立てられるし、さらに役者としてのウィル・スミスの一人芝居にも興味を持ちました。作中におけるほとんどの時間を犬との一人芝居で保たせているわけですが、どういう表現をしているのかもとても気になって観ていました。
圧巻だったのは、背景。というか荒廃し野生動物が走り回るニューヨークの町並み。地味にずっとこの背景で物語が展開していくのに、とにかくだだっ広い町並みを淡々と写していて、もちろんCGなんですが、「どうやって撮ったんだコレ?」のような映像がてんこ盛り。SF好きにはたまらない世界観です。
全体的にクオリティが高すぎる。
ひきつけられる世界観と表現はバッチリ。それだけ聞いて惹かれる人は何も考えずに観ても損することはあまりないと思います。
しかしながら、こういったミステリアスな作品はその”謎”の正体や結末についての論議に楽しさがあるわけで、ネタバレしないと話しになりません。
なので、ここから先はネタバレありの鑑賞した方のみ覗いていただければ。携帯からの方はスクロール禁止。
【※】 以下、ネタバレ注意!! (未鑑賞の方は閉じてください)


まぁ、なんといっても”ダーク・シーカー (闇の住人)”の話に尽きるでしょう。ダーク・シーカー自体がネタバレなのかはわかりませんが、日本の宣伝では一切触れていなかったのでここで語ろうかと。
とにかくね、素早い!! アホかー! と笑っちゃうくらいの速度で動き回るさまは僕らゲーム世代からみるとどう見ても『バイオハザード』。あの機敏な動きや凶暴性はリッカーそのままだし、ウィルスの「感染者」なんて言われてるとまんまバイオです。
残念なのは、ダーク・シーカーをあそこまで、人間離れさせてしまうとまったく人だと思えず、ただのクリーチャーとしてしか見えなくなってしまう点。フルCGで表現されているのもその要因のひとつなんですが、最近はなんでもかんでも美麗なCGで表現できるようになんてしまっただけに、見応えばかりに偏ったものになってしまい、感情はおきざりにされている気がします。もともとアクション映画としては見ていないのに、そういった描写ばかりが目立つのならば、はじめからそういったプロモーションをかけるべきだとも思う。
まるで、こってりしたつけ麺を頼んだのに、普通のラーメンの汁と麺を分離させただけのものが出てきた感じ。しかもそこそこ食えるからたちが悪い。
このアンバランスなパニックミステリーは見所を自分で探していかないとなんとも煮え切らない感想が残るだろう。
評価が分かれるのだろうが、全体のクオリティが高いのでなんとなく納得してしまうそんな作品。

レビュー映画
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俳優活動をしています。
主に日記が中心のブログサイト。日々思ったことを、思ったままに書いております。ゲームやデジタルガジェット、映画などのレビューも。
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