愛の勝利

レビュー
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ポスター
テアトロサンノーブル 第1回公演 (サイスタジオ公演 vol.21)
『愛の勝利』
[Cast]
征矢かおる (文学座)、山崎美貴 (文学座)、間宮啓行、津田 真澄 (青年座)、藤 敏也、加納朋之 (文学座)、細貝弘二 (文学座)
[Staff]
作:マリヴォー
演出:上村 聡史
美術:乘峯雅寛
照明:中山奈美
音響:金子幸世
[Time table] 青字=観にいった回
07月20日(金) 19:00
07月21日(土) 14:00
07月22日(日) 14:00
07月23日(月) 19:00
07月24日(火) 14:00
07月25日(水) 19:00
07月26日(木) 14:00/19:00
07月27日(金) 14:00
07月28日(土) 14:00/19:00
07月29日(日) 14:00/19:00
07月30日(月) 14:00
 [ 上映時間:約100分 ]
[Ticket]
前売:3,000円
当日:3,500円
学生:2,000円
[Place]
サイスタジオコモネBスタジオ
(→ 小竹向原駅下車A3出口、徒歩3分)
[公式サイト]
SAI STUDIO.NET
http://www.saistudio.net/
[ストーリー]
 女王が愛した男には頭でっかちの守り役、哲学者の兄妹がいて・・・。
 女王は愛の成就のために無謀な作戦に打ってでる!
 王女、王子、哲学者、愛のゲームは大きな嵐を巻き起こし・・・。
 愛は人を幸せへと導くのか、それとも破滅へと追いやるのか・・・。
 マリヴォーが仕掛ける男と女の愛の駆け引き。
 ワタシタチモウガマンデキナイ・・・
 (公式サイト)
[インプレッション]
舞台演技でお世話になっております、文学座の加納さんの舞台を観にいく。サイスタジオは小劇場というよりもアトリエ公演のような感覚で、いろいろな舞台セットや表現ができ役者との距離が近いので見ごたえがあるスタジオである。ここで、1ヶ月間くらいの公演をしたりするのだが、こういったロング公演は舞台人としては非常に魅力的である。こういった場所で定期的に公演を打てたらなんと幸せなことか・・・話がそれました。
ある女王が一目惚れした男性に近づくために、男装をして家に転がり込み、その策略のためにあの手この手で家にいる哲学者やその妹まで色気で取り込んでいくというお話。哲学者には自分が女性だと明かしているが、妹にはいまだ男だと思われており、どちらからも”愛”寄せられることとなる。この感情を利用し目的 (一目惚れした男性)の達成に近づいていくのだが、いやはやこの戯曲が200年前に書かれているというのが驚きである。
こういった面白い設定の妙はさすがであり、完成されている落語のような感覚。ちゃんとオチがあり、まとめられている点も素晴らしい。もちろん今の言葉に直したり、若干の脚色があるが、かなり忠実にやっていたのでせりふの量は半端なく多い。回りくどい言い回しや深い意味を持つ表現は役者の力量がないとはっきりいって飽きてしまうだろうが、テンポが非常によく、常に飽きることなく物語を追っていけた。
もちろん第1線で活躍する文学座や青年座の役者人の芝居なので、テクニックのオンパレード。細かい芝居や表現などを注意して見ていると、話と場別の部分ではあるがとても贅沢な気分にさえなってくる。
評価:★★★★☆

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