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2008年12月31日 (水)

[最近のレビュー] 2008年10月-12月

10月-12月までのレビューまとめです。
今期は11月に舞台があったんですが、かなりの作品を観ることができました。

映画:15本
舞台:7本

芝居という分野においては、演るのも大事だけど、観るのが本当に勉強になると思う。
来年も、もっといろんな作品を観ていきたいなぁ。


【映画】

『ディパーテッド』 - 2008年10月6日 (月)

データ:2006年/アメリカ/152分/R-15指定 [ワーナー・ブラザーズ]
受賞:第79回アカデミー賞 4部門受賞 (作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞)、第64回ゴールデングローブ賞 (監督賞)
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

→ テンポがよく、完成度の高い作品。男がカッコイイ。


『ルイスと未来泥棒』 - 2008年10月11日 (土)

データ:2007年/アメリカ/95分 [ブエナビスタエンターテインメント (ジャパン)]
鑑賞方法:レンタルDVD [日本語吹替版]
評価:★★★☆☆

→ SF好きと子供ならば観といて損はない。


『シュレック3』 - 2008年10月19日 (日)

データ:2007年/アメリカ/93分 [アスミック・エース]
鑑賞方法:レンタルDVD [日本語吹替え版鑑賞]
評価:★★★☆☆

→ 誰も望んでいないリアルをCGアニメで作り続けるのだろうか。


『亡国のイージス』 - 2008年10月21日 (火)

データ:2005年/日本/127分 [日本ヘラルド、松竹]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

→ 考えながら観なくてはまるでテーマが入ってこない作品だが、興味があるならば、それだけで観る価値はある。


『アイ・アム・レジェンド』 - 2008年10月27日 (月)

データ:2007年/アメリカ/100分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

→ 設定で魅せる大作。無駄がないまとまった演出。


『レッドクリフ Part I』 - 2008年11月29日 (土)

データ:2008年/アメリカ、中国、日本、台湾、韓国 /145分 [東宝東和、エイベックス・エンタテインメント]
鑑賞方法:新宿バルト9 (8番シアター)
評価:★★★★☆

→ 圧倒的な数とスケールで観るものを惹きつける。興味があるならば是非映画館で。


『オーシャンズ12』 - 2008年11月30日 (日)

データ:2004年/アメリカ/125分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★☆☆

→ クールを追求した極上の演出。


『用心棒』 - 2008年12月2日 (火)

データ:1961年/日本/110分 [東宝]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★★☆
→ 圧倒的な存在感と迫力。


『椿三十郎』 - 2008年12月3日(水)

データ:1962年/日本/96分 [東映]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★★☆

→ 思っていたよりもコミカル。


『父親たちの星条旗』 - 2008年12月4日(木)

データ:2006年/アメリカ/132分 [ワーナー・ブラザーズ]
受賞:第49回ブルーリボン賞、第30回日本アカデミー賞最優秀外国作品賞受賞作品
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★☆☆

→ ドラマではなく"戦争"を描いたドキュメンタリー。


『クローバーフィールド/HAKAISHA』 - 2008年12月7日(日)

データ:2008年/アメリカ/85分 [パラマウント]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★☆☆

→ 見せ方と演出だけで1本撮ってしまった映画。


『硫黄島からの手紙』 - 2008年12月8日(月)

データ:2006年/アメリカ/141分 [ワーナー・ブラザーズ]
受賞:アカデミー賞「音響編集賞」、ゴールデングローブ賞「最優秀外国語映画賞」、第31回日本アカデミー賞「最優秀外国映画賞」
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

→ できうる限りのリアルな戦場を描いた作品。


『バットマン ビギンズ』 - 2008年12月10日(水)

データ:2005年/アメリカ/141分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

→ 完成度が高すぎる新シリーズ。


『ボーン・スプレマシー』 - 2008年12月11日(木)

データ:2004年/アメリカ/108分 [UIP]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

→ テンポがいい、秀作。


『WALL・E/ウォーリー』 - 2008年12月19日(金)

データ:2008年/アメリカ/97分 [ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン]
鑑賞方法:新宿ピカデリー (2番シアター)
評価:★★★★☆

→ どストライクの設定と完成度。オススメ。


【舞台】

『悪っぱれ』 - 2008年10月10日(金)

ATT
[10月10日(金)] 公演時間:約80分
北トピア つつじホール
チケット:¥1,000
評価:★★★☆☆

→ やろうとしていることが面白い。


『ベントラー・ベントラー・ベントラー』 - 2008年10月12日 (日)

Piper 10周年記念公演第二弾
[10月08日(木)〜10月19日(日)] 公演時間:約110分
全労済ホール/スペース・ゼロ
チケット:前売 6,500円、当日 6,800円
評価:★★★★☆

→ 贅沢で豪華な舞台。


『東京ZOOM II』 - 2008年12月 5日 (金)

Air studio プロデュース公演
[12月04日(木)〜12月08日(月)] 公演時間:約60分
銀座 Air studio
チケット:2,500円
評価:★★☆☆☆

→ 個々のまとまりが感じられない。


『遠くの空はカナダから、近くの海は瀬戸内海』 - 2008年12月 6日 (土)

清水康栄プロジェクト#1 (旗揚げ公演)
[12月15日(金)〜12月07日(日)] 公演時間:約120分
Pit北/区域
チケット:¥1,500
評価:★★★☆☆

→ 見せたい物がいっぱい。


『魔王と歌姫』 - 2008年12月 9日 (火)

劇団キリン食堂 第4弾
[12月09日(火)〜12月14日(日)] 公演時間:約120分
新宿SPACE107
チケット:4,500円
評価:★★☆☆☆

→ キャストのバランスがいろんな方向へ行ってしまうとこうなるんだなぁ、と。


『デイドリーム・テクノデーテ -藍沢幻想夢奇譚-』 - 2008年12月12日 (金)

MFビレッジ 公演
[12月12日(金)〜12月14日(日)] 公演時間:約100分
東松原ブローダーハウス
チケット:2,000円
評価:★★☆☆☆

→ 面白い設定と独特の世界観。


『FUNNY TRAVEL』 - 2008年12月14日 (日)

劇団ICHIGEKI☆必殺 Vol.5
[10月10日(金)] 公演時間:約105分
阿佐ヶ谷シアターシャイン
チケット:2,000円
評価:★★★★☆

→ 役者がよければそれだけで気持ちいい。


[まとめ]
とにかくたくさんの作品を観ました。
映画の中でオススメなのは公開中の『レッドクリフ Part I』と『WALL・E/ウォーリー』。どちらも期待以上に面白かったという点で是非。迷っているなら映画館で見てほしい作品。
もう一つは『用心棒』。昔の作品だが、今見ても色あせない迫力には圧巻です。

来年はもう少しいろいろな方面の作品を観ていきたいと思います。




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2008年12月24日 (水)

2008年の映画興行収入ベスト・テン発表、トップは『ポニョ』

この前紹介した、今年の洋画興行収入のベスト・テンに続き、国内での邦画、洋画を合わせた今年の映画興行収入トップ10がほぼ固まったので、1位から20位までを抜粋してみた。

2008年のヒット映画トップ10は?

1位:『崖の上のポニョ』 154億円
2位:『花より男子ファイナル』 77.5億円
3位:『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』 57.1億円
4位:『容疑者Xの献身』 50億円
5位:『レッドクリフ Part I』 48億円〜50億円(推定)
6位:『劇場版ポケットモンスター ギラティナと氷空の花束』 48億円
7位:『相棒』 44.4億円
8位:『アイ・アム・レジェンド』 43億円
9位:『ザ・マジックアワー』 39.2億円
10位:『20世紀少年』 39億円

11位:『ライラの冒険 黄金の羅針盤』 35億円
12位:『ドラえもん のび太と緑の巨人伝』 33.7億円
13位:『マリと子犬の物語』 31.8億円
14位:『ハンコック』 31億円
15位:『ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛』 30億円
15位:『おくりびと』 30億円
17位:『魔法にかけられて』 29億円
18位:『ナショナル・トレジャー2 リンカーン暗殺者の日記』 26億円
19位:『ウォンテッド』 25億円
20位:『名探偵コナン 戦慄の楽譜』 24.2億円

(一部抜粋)

全体的な興行は昨年と比べると大幅にダウン。そして「邦画の健闘」というよりは、洋画がパワーダウンした感は否めないランキングとなった。そして20位以内に4作もランクインしているアニメはやはり強い。

20位までの邦画と洋画の割合は

邦画:11作品 (571.8億)
洋画:9作品 (326.1億)

となり、全体の興行収入の6割強を邦画が占めている。総製作費60億円の『20世紀少年』のネットでの評価が肩透かし気味だったが興行収入に響いているのかはわからないが、やや物足りないのは事実。来年公開される続編はどうなるのか。

『おくりびと』は未鑑賞だが、単館系にして口コミからのヒットはすごい。是非観たい作品である。


先日公開されたばかりの『WALL・E/ウォーリー』も公開2日間の興収が、およそ4億5000万円ということで、興収40億円は超えてくるであろうとのこと。『ハリー・ポッター』の新作が延期したことでお正月映画の大本命となった。




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2008年12月19日 (金)

WALL・E/ウォーリー

ポスター
邦題:WALL・E/ウォーリー
原題:WALL・E
監督:アンドリュー・スタントン
製作総指揮:ジョン・ラセター、ピーター・ドクター
製作:ジム・モリス
原案:アンドリュー・スタントン、ピート・ドクター
脚本:アンドリュー・スタントン、ジム・リアドン
プロダクションデザイン:ラルフ・エグルストン
音楽:トーマス・ニューマン
サウンドデザイン:ベン・バート
出演 (声):ベン・バート、エリサ・ナイト、ジェフ・ガーリン、フレッド・ウィラード、ジョン・ラッツェンバーガー、キャシー・ナジミー、シガーニー・ウィーヴァー
データ:2008年/アメリカ/97分 [ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン]
鑑賞方法:新宿ピカデリー (2番シアター)
評価:★★★★☆

[ストーリー]
 西暦2700年の地球。宇宙に逃れた人間が残したゴミを、700年もの間片付け続ける“地球型ゴミ処理型ロボット”WALL・E(ウォーリー)。ある日、地球にイヴという名のピカピカのロボットが現れた。ずっと孤独だったウォーリーはイヴに恋をするが、イヴが宇宙船にさらわれてしまい……。
(シネマトゥデイ)

[インプレッション]
ピクサーが本気を出すとこうなるのか。いままで、CGでしかできない設定にはこだわらず物語を作ってきたピクサーだが、本作はなんと地球はおろか宇宙まで舞台にしてしまうという壮大なダイナミックさ。

宇宙!

700年もの間、荒廃した地球の姿を息をのむほどリアルに描いている。背景などにはいっさいの妥協がなく、実写ではないかと思えるほどのリアルさである。そしてその中にいるWALL・Eという愛らしいロボット。

驚いたのが脚本の見せ方の無駄のなさ。開始から実に20分は全く台詞がない状態で物語を見させられる。しかし、全ての情報が無駄なくWALL・Eの仕草や行動の描写だけで世界観まで伝わってくる。そして全くあざとく感じさせないのだからすごい。

何よりもカメラワークが、前作『レミーのおいしいレストラン』の時にも書いていたが、今作ではさらに磨きがかかっていて、ピント合わせまでもが演出に加わっているのがわかる。まるで覗いているような、人間がピントを合わせているような感覚であえてアナログに描くという手法が大変面白い。


内容も、SF好きにはたまらないだろうし、未来という描写も手加減なく描ききってくれる。逆に前半での荒廃した地球の姿がうまく対比されていて、なんだかものすごい極端な未来だなぁというのが狙い通りよく感じられる。

少しずつストーリーが進んでいき、内容が明かされていくたびに目が釘付けになる世界観はさすが。終始集中していられるあっという間の1時間半だった。キューブリックの『2001年宇宙の旅』のオマージュもいくつかちりばめられてたりと、SF好きというだけでも十分に観る価値ある映画だ。

本当にリアル
肝心のキャラクターの描き方には、見事にやられた。ロボットなので、感情を表現するのがよく動く"目"と"仕草"しかないのだが、逆にはっきりとその部分に割り切って見せていくので表現がとても分かりやすいので無駄がなく、台詞がないキャラクターでもしっかりと見せ切れている。まるでチャールズ・チャップリンの映画ような、上質な職人技といえる。
"ディズニー映画"の得意技と言ってもいいかも。


子供から大人まで幅広く楽しめる作品という意味ではストーりーの展開がある程度決まってきてしまうが、それをしっかりとどの層にも納得して見せきれるのはこのピクサーの脚本だからこそ。そして、それがピクサーブランドのシリーズにわたって出来ている数少ないアニメ会社だと思う。


この『WALL・E/ウォーリー』は、ある意味集大成ともえいるスケールで描いていて、尚かつしっかりとまとまっている作品。
自分の中で、ピクサー作品の歴代1位です。


異種コミュニケーション
荒廃した地球での唯一の友達には、「人間が滅んでもこいつらだけは」となんだか皮肉を感じてしまうけども (笑)。

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ピクサー、『レミー』後の次回作3作連続発表
カーズ (レビュー)

2008年12月14日 (日)

FUNNY TRAVEL

オモテ
劇団ICHIGEKI☆必殺 Vol.5
『FUNNY TRAVEL』

[Cast]
小川ともこ (TABプロダクション)、中山和久、川上ケンジ (佐野屋本店)、モテギアスカ (Distravo)、園田泰隆 (アクセント)、三好 悠、小林彩乃 (B.M.Factory/YOROZU屋 (本店))、重松洋佑 (銀プロダクション)、沢見幸徳 (アクセント)、イマダトム (佐野屋本店)

[Staff]
作・演出:イマダトム
舞台監督:芙留奈
照明:早川和行
音響:じゅんじゅん
制作:庄章子
イラスト:白川早苗
企画:劇団ICHIGEKI☆必殺

[Time table] 青字=観にいった回
12月12日(金) 15:00/19:00
12月13日(土) 14:00/18:00
12月14日(日) 13:30
 [上映時間:約105分]

[Ticket]
前売:2,000円
当日:2,300円
(全席指定)

[Place]
阿佐ヶ谷シアターシャイン
(→JR阿佐ヶ谷駅 徒歩7分)

[劇団 公式サイト]
劇団ICHIGEKI☆必殺オフィシャルホームページ
http://ichigeki.kill.jp/

[ストーリー]

死んだ後に待っていたのは、
天国でも地獄でもなくて、
とにかく空に上るための奇妙な旅
ファニートラベルだった。
死神のヤマオカに連れられて、
他の死者と共に旅をする事になったミサキ。
旅の終わりに待っていたのは…?

劇団ICHIGEKI☆必殺がお送りする、
笑えてちょっとだけキュウキュウする
死出の旅! …あなたも、参加しませんか?

(チラシ・公式サイトから引用)

[インプレッション]
設定が特別目を引くようなものでもなくて、奇抜なことをやっていなくとも、ちゃんとした役者、きちんとしたプロットがあればここまで満足させられんるんだなぁという見本のような舞台だった。

出演者がみなバランス感覚がいい、かなりうるさいことをやっているのに、観ていて全然邪魔じゃない。
しっかりと話を引っ張っていける実力ある俳優がきちんと仕事をするところだけで目立つので、客はすごく安定した芝居を見ていられる。ギャグパートのような部分では客の笑いが少々心もとなかったのは決してつまらないからではなく、話に集中していたからだったと思う。

音楽の使い方がとても秀逸で、とてもいい間を演出していた。あれだけのキャラクタが出ているのに全て覚えていられるという強烈な個性も大変見やすい要因のひとつであろう。

ただ一人、違和感のある役者がいたが、まさかそれが最後の伏線に使われているなんて。ちゃんと、そういった些細な落としどころまで用意されていて非常に、満足が高い舞台でした。


評価:★★★★☆

2008年12月12日 (金)

デイドリーム・テクノデーテ -藍沢幻想夢奇譚-

オモテ
ウラ
MFビレッジ 公演
『デイドリーム・テクノデーテ -藍沢幻想夢奇譚-』

[Cast]
秋山由奈、加藤琢朗、草野智之、鈴木雅康、村尾敦史、村口雅俊、山田華子

[Staff]
作:村口雅俊
演出:草野智之
舞台監督:猪俣優介
照明:栗山ゆき
照明オペ:足立幸子
音響:日野 大 (凸劇自由時間)
衣裳:山田華子
衣装協力:STUDIO ZaSSo
制作:西川祥恵

[Time table] 青字=観にいった回
12月12日(金) 19:30
12月13日(土) 14:00/19:30
12月14日(日) 14:00/18:30
 [上映時間:約100分]

[Ticket]
前売/当日:2,000円
中学生:1,000円
(全席自由)

[Place]
東松原ブローダーハウス
(→東松原駅 徒歩2分)

[劇団 公式サイト]
MFビレッジ (現在休止中かも)
http://www.geocities.jp/norapon0624/

MFビレッジ期間限定ブログ (公演情報など)
http://mfv2008.blog49.fc2.com/

[ストーリー]
事故の後遺症で睡眠障害に陥ってしまった青年藍沢夢人。彼が見るのは果たして夢か現か。
その最果てで彼の見るものは・・・。

MFビレッジ久々復活完全新作!!

(チラシから引用)

[インプレッション]
ある事故がきっかけで睡眠障害に陥ってしまった男の話。夢と現実の世界を行き来する展開と根本にあるなぞの解明をめぐるという見せ方でした。
話の設定自体は嫌いじゃないけど、どうしたものかテンポが悪く感じる。

何を見せたいのをはっきりと打ち出すわけでもなく、客は何が起こっているのかを淡々と覗いていくような感覚が終始続くのでとてももどかしい。目の前で展開している話にどうも距離を感じてしまう。
それが狙いだったのなら納得だが (確かにそういう話ではある)、途中いきなりポップな展開になったりと姿勢がわからずに戸惑ってしまうことも多々。

場面展開などの工夫でうまくテンポを出してはいるが、終始漂うこの根本的な問題のせいでうまく感情移入が図れずに進んでいくのがちょっと残念。設定を生かせば、とてもうまくどんでん返しを見せられるはずなのに、なんとなく予想できてしまっていたのか、終盤の展開も驚きが少なかった気がする。というか大して大きな問題に見えてこないのは誰視点で語ればいいのかを明確に請求していないからだと思う。

まぁ、基本的に考えて感情移入するのは主人公しかいないんだが、キャラクターの性格なのか、話の内容からか、どこか引いて見えてしまい届かない。しかし、それは何を考えているのかわからないキャラクターたちの中に紛れてしまうからで、ただのパワーバランスの問題かも。


音楽の聞かせ方や、使いどころはうまいと思う。これで持つ部分が多々あった気がする。
全体的にまとまっているのに、何か違和感を覚えてしまう作品。それが狙いとも取れかねない内容だが、個人的には純粋にもっとカタルシスを感じる部分がほしかった。

「これはね、そういう娯楽作品じゃないんだよ」と言われてしまったらそれまでだけど。


評価:★★☆☆☆

2008年12月11日 (木)

ボーン・スプレマシー

ポスター
邦題:ボーン・スプレマシー
原題:THE BOURNE SUPREMACY
監督:ポール・グリーングラス
製作総指揮:ダグ・リーマン、マット・ジャクソン、他
製作:パトリック・クローリー、フランク・マーシャル、ポール・L・サンドバーグ
脚本:トニー・ギルロイ、ブライアン・ヘルゲランド
音楽:ジョン・パウエル
撮影:オリヴァー・ウッド
編集:リチャード・ピアソン、クリストファー・ラウズ
出演者:マット・デイモン、フランカ・ポテンテ、ジョアン・アレン、カール・アーバン、クリス・クーパー、ブライアン・コックス
データ:2004年/アメリカ/108分 [UIP]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

[ストーリー]
 あれから2年。ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は恋人のマリー(フランカ・ポテンテ)と共に、人目を避けてインドのゴアで暮らしていた。その頃、CIAのパメラ・ランディ(ジョアン・アレン)はベルリンで、ある事件の調査を行っていたが、調査チームは何者かの襲撃を受ける。そして、ボーンたちにも危険が迫る。さらに、「トレッドストーン計画」に隠された真実が明らかになっていく。
(Wikipdia)

[インプレッション]
マット・デイモン主演の『ボーン』シリーズ2作目です。前作からの洗練されたカメラワークとクールな演出はそのままで非常にテンポよく進んでいくのでとても観やすい。
前作で驚いたスピーディーな戦闘アクションはそこまでなかったものの、スパイのような頭脳戦はきっちりと見せてくれて、下手な台詞での説明が入らない描写力に思わずうなってしまう。クオリティが前作と比べてもまったく遜色ないものになっていて、うまい具合に引きも見せて終わらせている。

3作目の『ボーン・アルティメイタム』への期待が大きくなったのもうなずける完成度だ。実際に、シリーズを重ねるごとに評価を上げ、興行的にも大成功しているので、シリーズ物の中では珍しい推移を見せている。

ストーリーは、ボーンの立場が前作とは全然違うのだが、きちんとどんでん返しと先の読めない展開があり、カタルシスも見せてくれる。エンターテインメント作品としても見れる土壌を持っていながら、ただの派手な見せ方でないスマートな演出が魅力だ。

ボーンに感情移入させるのではなく、仕事振りをきっちり見届けるという見せ方。この設定で映画にのめり込んだのならば、見終わった後、ボーンに惚れ込んでいることだろう。

2008年12月10日 (水)

バットマン ビギンズ

ポスター
邦題:バットマン ビギンズ
原題:BATMAN BEGINS
監督:クリストファー・ノーラン
製作:ラリー・J・フランコ、チャールズ・ローヴェン、エマ・トーマス
脚本:クリストファー・ノーラン、デヴィッド・S・ゴイヤー
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード、ハンス・ジマー
撮影:ウォーリー・フィスター
編集:リー・スミス
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、ケイティ・ホームズ、ゲイリー・オールドマン、渡辺 謙
データ:2005年/アメリカ/141分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

[ストーリー]
 長引く不況で貧困に喘ぐ大都市ゴッサム・シティ。そこの大富豪の一人息子ブルース・ウェインは、ある日、目の前で追剥に両親を殺害されてしまう。十数年後、成長したブルースは両親を殺した犯人が裁判を終えた直後に殺害される現場を目撃。復讐、自分への罪悪感、悪とは何か、正義とは何かといった葛藤に悩まされる。ゴッサム・シティの治安は悪化する一方、青年となった彼はあてのない放浪の旅の果てに、ヒマラヤの奥地で影の同盟という謎の組織と接触する。
そして、汚職と腐敗や犯罪が蔓延するゴッサム・シティに舞い戻った彼は、執事のアルフレッド、応用科学部に左遷させられたフォックスの協力を得て、幼い自分が恐怖を感じた体験を基に、ある計画を実行し始める。しかし、その事が彼を待ち受ける過酷な現実の始まりとなるのであった。
(Wikipdia)

[インプレッション]
バットマンの実写映画板第5作目にして、再スタートした新生バットマンシリーズの第1作目。
前作までの印象よりも、かなりシリアスなドラマ展開が見所となっている。『スパイダーマン』でもそうだったが、主人公の超人的な部分よりも人間ドラマにおける心理描写に重きを置いた作品が受けているようだ。実際にこの作品も評価は高かった。


主人公のブルース・ウェインがバットマンになるまでの過程を描いているのでまったくバットマンシリーズになじみがない人でも大丈夫。というかそういう人にこそお勧めできる作品だ。

展開のテンポがよく、見せ方が非常にうまいのでまったく飽きることなく物語りにのめりこむことができる。しかも、そのテンポを崩すことなくキャラクターの心理描写がしっかりと描かれていくので感情移入がしやすい。

エンターテインメントとしても、ドラマとしても見やすい、非常に間口の広い作品だといえるが、『バットマン』のようなダークな世界観でここまで見せきるのはとてもすごいことだと思う。
それも、脇を固める役者の演技のなせる業だろうか。アメコミが原作のキャラクターが強い芝居ではない、あくまでリアルでシリアスな演技なのでまったくチープに見えないのもこの作品の魅力を押し上げているのだろう。

近代的な町並みも見ていてワクワクしたり、描写がわかりやすいとてもうまいカメラワークでまったくストレスなく観ることができる良作映画だ。

2008年12月 9日 (火)

魔王と歌姫

オモテ
劇団キリン食堂 第4弾
『魔王と歌姫』

[Cast]
新井剣史、中島愛、大島つかさ、藤浪靖子、松木威人、末崎千絵、町田光、田口弘、若林美保、中島俊介、上山崎さやか、小菅博之、和田光沙、松澤翔、阿部朋矢、及川あやこ、戸田信太郎、はじり孝奈、加納和也、大久保悠依、河野晋也、結樺レイナ、坂井朋子、藍、山口幸志、菓子野大悟、成田満治、成澤富博、奥野雄太、秋森一憲、長嶺紗衣

[Staff]
作・演出:久保田誠二
プロデューサー:柴崎基子、中村雅人
照明:村山寛和 (MERCURY)
音響:山本音響
殺陣:新井兼二
イリュージョン・アドバイザー:北見伸
音楽:今野サトシ
音楽ディレクション:加東岳史
衣装:東京衣装
舞台監督:松木威人
宣伝美術:宮澤ななえ

[Time table] 青字=観にいった回
12月09日(火) 19:00
12月10日(水) 14:00/19:00
12月11日(木) 14:00/19:00
12月12日(金) 14:00/19:00
12月13日(土) 14:00/19:00
12月14日(日) 13:00/17:00
 [上映時間:約120分]

[Ticket]
前売:4,500円 (全席自由)

[Place]
新宿SPACE107
(→新宿駅 徒歩5分)

[劇団 公式サイト]
劇団キリン食堂
http://kirin-syokudou.com/

[ストーリー]
 ベートーベン、モーツァルトなどクラシックの名曲に乗って展開される、妖(あやかし)と剣豪たちの死闘。
劇団キリン食堂第4弾は、殺陣、ダンス、笑いに歌までも加え新ジャンル「アクションオペラ」を切り拓く。
あなたは全く新しいライブエンタテインメントを体感する!
(チラシ・公式サイトから引用)

[インプレッション]
この舞台には出演者からのお誘いで観にいったんですが、人気アニメ『マクロスF』の主人公ランカ・リー役の声優、中島愛さんが出演してるんですね。
なんだか、チケットがとんでもないことになってて週末の回はあっという間に売り切れてYahoo!オークションとかに出回る始末。どーでもいいんですが、ボク『マクロス』は見たことがないんですが、いつかシリーズ一気に見てやろうと思っております。


話の内容はいたってシンプル。仲間とともに歌姫をさらった魔王を退治しに行くという、まぁざっくり言って"鬼退治"です。しかし、ここまで内容をチープにしたのはある意味狙いだとも取れる。"アクションオペラ"と謳っているので、そこら辺は見せ所と演出しだいなのだろうな、と。

そう思って見てました。

しかし、どうしても噛み合わない。演出と各役者、そして構成がまったくばらばらに見える。美術や演出は大変豪華で、照明がぐりんぐりん動いたりCO2が噴出したりととても贅沢に効果を使用してます。しかし、それが効果的なのかは最後までよくわからないまま。

まずマイク。はけ口や舞台前面に設置するしかないんだが、もうちょっと気を使って歩くとかで対応できるレベルじゃないくらいゴツゴツ、バタバタとノイズを拾い捲り、一生懸命誰かに感情移入しようとしている集中をブツブツと立ち切ってくれる。

そして"オペラ"パートの歌は、誰もが知っているクラシックの名曲に歌詞をつけて台詞を喋らせるというもの。これもマイクのレベルが聞き取りづらくて、きっとものすごく重要でいい事言ってるんだろうけど、まったく伝わってこない。これのおかげで、タイトルにもなっている魔王と歌姫の関係が最後までまったく理解 (感情移入)できませんでした。

そういう意味で、あまりにオペラパートが残念だったので、歌がないダンスや殺陣のシーンのほうが安心して楽しめてしまうという本末転倒なことに。というか、ダンスやアクションはすごかったです。プロの技というか、他とくらべて明らかに浮いてしまって見えるので、やはり構成のバラバラ感が引き立ってしまう。

役者の演技も、それぞれ足並みがそろっていないので個々にはうまい方が非常に多いのに、誰にも感情移入して見れないのはいかがなものか? 主人公は魅力的なのだが、せっかくの個性もこのストーリー上ではどこに存在価値を見出せというのか。
客は集中力を生殺しにされたままギャグパートもシリアスパートもいまいちヌルイまま進んでいくので、突き抜けて馬鹿なアドリブが入るでもなく続けられているギャグパートはいっそない方がよかったかもしれない。


役者は癖のある人が多く、おそらくその癖を演出上良しとしているので、個人が気持ちのよい芝居を見せつけてくれるのでテンポが悪くなってしまうのも残念。

歌姫はもったいなかったなぁ。もっと芝居で使って欲しかった。うまい下手は別として。
歌もうまいんですが、肝心な魔王にまったく感情移入できなかったので、もっと歌姫の芝居で引っ張らないと、話としての軸がなくなってしまう。

なんとなく、主人公不在の舞台に見えてしまったのはそういうことなのかなぁ。
とても豪華で魅力的なパーツがそろっているだけに、もったいないと感じてしまった。

評価:★★☆☆☆

2008年洋画興行収入のベスト・テン

日本国内における、今年の洋画興行収入のベスト・テンが発表された。

08年洋画興収ベスト・テン トップは57億円の『インディ・ジョーンズ』

1位:『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』 57億円
2位:『レッドクリフ Part I』 45億円〜50億円
3位:『アイ・アム・レジェンド』 43億円
4位:『ライラの冒険 黄金の羅針盤』 35億円
5位:『ハンコック』 31億円
6位:『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』 30億円
7位:『魔法にかけらて』 29億1000万円
8位:『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』 26億円
9位:『ウォンテッド』 25億円
10位:『アース』 24億円

http://www.varietyjapan.com/news/movie_dom/2k1u7d00000gq4xd.html

2007年度のトップ3は

1位:『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』 109億円
2位:『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』 94億円
3位:『スパイダーマン3』 71億円

ということなので、洋画の落ち込みが顕著に現れる結果となった。
今年のトップ10の合計は350億1000万円だが、去年はトップ3作品だけで計274億円となり今年の約78%程度にもなっていたことになる。

ただ、去年のシリーズ物の大作で埋め尽くされているランキングよりはだいぶ健全に見える気もする。それにしてもウィル・スミス主演映画2本が堂々のランクインはすごいなぁ。



【関連記事】
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 (レビュー)
レッドクリフ Part I (レビュー)
アイ・アム・レジェンド (レビュー)
パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド (レビュー)
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (レビュー)

2008年12月 8日 (月)

硫黄島からの手紙

ポスター
邦題:硫黄島からの手紙
原題:LETTERS FROM IWO JIMA
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:ポール・ハギス
製作:クリント・イーストウッド、スティーヴン・スピルバーグ、ロバート・ロレンツ
脚本:アイリス・ヤマシタ
音楽:カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス
撮影:トム・スターン
編集:ジョエル・コックス
出演:渡辺 謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬 亮、中村獅童
データ:2006年/アメリカ/141分 [ワーナー・ブラザーズ]
受賞:アカデミー賞「音響編集賞」、ゴールデングローブ賞「最優秀外国語映画賞」、第31回日本アカデミー賞「最優秀外国映画賞」
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★★☆

[ストーリー]
 1944年6月、戦局が悪化の一途を辿っていた太平洋戦争下の硫黄島に一人の将官が降り立つ。新たに硫黄島守備隊指揮官に任命された陸軍中将、栗林忠道(渡辺謙)には駐在武官としてアメリカに滞在した経験があり、それ故に誰よりも米軍の強大な実力を知り尽くしていた。
勝ち目の無い戦いと知りつつ、日本本土防衛のため、1日でも長く硫黄島を守る事に意味があると考えた彼は、反発する陸海軍の古参の側近や将校・士官達を押し切り、防衛計画を練り直す。今までの上官とは違い、合理的な思想を持つ栗林の存在は、日々の生活に絶望していた西郷(二宮和也)らに新たな希望を抱かせる。栗林は隷下の将兵に無意味な万歳突撃や自決を禁じ、硫黄島地下に坑道をめぐらせ要塞化し、死よりも苛酷な持久戦に持ち込むが…
(Wikipedia)

[インプレッション]
日本人が主人公で全編日本語のアメリカ映画。ハリウッド的な間違った日本描写は一切なく、とてもリアルに第二次世界大戦における日本兵を描いている。硫黄島での戦いはもっとも凄惨な戦闘で、6万を超えるアメリカ軍に対して約3万名の日本軍で迎え撃つという、"玉砕覚悟"での死闘だった。

"玉砕"という言葉。日本人が各自どんな感情を持っていても、当時はそれが正義であり、一種の「正常な感覚 (常識)である」とされていたということがとてもよく伝わってくる作品。ありのままの戦争をしっかりと、しかもアメリカ映画が描いた日本兵の作品としてこれは非の打ち所がないくらいに戦争ドラマとして写してくれている。


下手な人間ドラマやそういった類のものは一切切り捨てている潔さがいい。TVドラマの延長である日本映画では絶対にこうはいかない。あれだけの俳優を使ってしまえばほとんどがその人物周りのお涙頂戴ドラマや回想が展開されるのは目に見えているからだ。
あくまで"戦争"という描写のみにテーマを絞るのは見るものを選ぶが、約64年前の手紙を通して日本兵の実像をしっかりと見せてくれる。

と、決してエンターテインメント作品ではないので、脚本の面白さや伏線による楽しみ、カタルシスや感動は望むべき作品ではないが、見る人によって感じるものが必ずあるはずだ。
個人的には、捕虜にしたアメリカ兵との会話がとても印象深いシーンだった。

あと、二宮和也君の芝居だけがどうも浮いて見えてしまったのは残念。演技は嫌いじゃないのに、今風に見えてしょうがない。人間のドラマとして見ていなかったから余計にそう感じました。



【関連作品のレビュー】
父親たちの星条旗
男たちの大和/YAMATO

「説明」と「言い訳」の境界線

ちょっとちょっと、最近レビューくらいしか書いてないよこのブログ。

■ 2008年11月29日 - 『レッドクリフ Part I』
■ 2008年11月30日 - 『オーシャンズ12』
■ 2008年12月02日 - 『用心棒』
■ 2008年12月03日 - 『椿三十郎』
■ 2008年12月04日 - 『父親たちの星条旗』
■ 2008年12月05日 - 『東京ZOOM II』
■ 2008年12月06日 - 『遠くの空はカナダから、近くの海は瀬戸内海』
■ 2008年12月07日 - 『クローバーフィールド/HAKAISHA』


12月に入ってからはレビューのみだよ。これじゃあ日記じゃなくてレビューブログになってしまうよ。
顔も知らない方からのメッセージでレビューを期待してくれたりもしますが、まぁ顔見知りの観覧者からのメッセージをいただく限りでは、下手な日記よりもレビュー記事の方がぜんぜん好評らしい、てやかましいわッ!! 書かせろ、オレに、駄文を!!
そろそろくだらないのが書きたくてたまらなくなってきました。

て、現時点でまだ後4、5本くらいレビュー書く予定があるのでもうちょい続くわけですが、観点や文体がどうもね、作品によって崩れてしまうのはご愛嬌です。てかそこにはわざとこだわろうとしてません。ボクの評価も、ざっくり5段階くらいがちょうどいいのです。

あくまで個人が発信している"独断と偏見に満ちた批評"なわけで、画一的な書き方に慣れてしまいたくないので。
ただ、ブログという媒体なのでこのサイトは見られる (公開される)ものであって、あくまでメディアであるということは自覚しております。なのでこういうことを書くわけで。しかし、この駄文の集合体をライターやレビュアー気取りで責任をもって公開するようなスタンスには絶対になれません。や、だからこそ書けるものもあるんですがね。

別に、こんな声明自体聞いてほしいわけじゃなくて。ただの暇つぶし。つまりそういうことです。ただ、こういうのを見てからボクのレビュー記事を眺めると、また幾分かは楽しめるんじゃないかなぁと。
ボクの回避主体のプロパガンダ的な言い訳です。



【関連記事】
[最近のレビュー] 2008年7月-9月
[最近のレビュー] 2008年4月-6月

2008年12月 7日 (日)

クローバーフィールド/HAKAISHA

ポスター
邦題:クローバーフィールド/HAKAISHA
原題:CLOVERFIELD
監督:マット・リーヴス
製作総指揮:ガイ・リーデル、シェリル・クラーク
製作:J・J・エイブラムス、ブライアン・バーク
脚本:ドリュー・ゴダード
撮影:マイケル・ボンヴィレイン
編集:ケヴィン・スティット
出演:マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、オデット・ユーストマン、リジー・キャプラン、ジェシカ・ルーカス、T・J・ミラー
データ:2008年/アメリカ/85分 [パラマウント]
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★☆☆

[ストーリー]
 とあるニューヨークの夜、日本への転属が決まり、赴任することになったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)のために、大勢の仲間たちがサプライズ・パーティーを開く。そのパーティーの最中、突然、とてつもない爆音が聞こえ彼らが屋上へ行くと、まるで爆撃を受けたかのようにニューヨークの街がパニックに陥っていた。
(シネマトゥデイ)

[インプレッション]
アメリカの大人気ドラマシリーズ『LOST』の監督であるJ・J・エイブラムスがプロデュースした作品。公開まで一切の情報を公開せず完璧に規制したのにはこういうわけがあったのか。

全てのシーンを一般人のカメラによって撮影している視点で展開されているので、マンハッタンでナニカが起こったという極限の緊張状態がとてもよく伝わってくる。なので劇中のミュージックは一切なく、その場の臨場感のみで展開されていく。

いわゆる『ブレアウィッチ・プロジェクト』方式なのだが、大きな違いはなんと言っても制作費。CG効果やバケモノのとの戦闘シーンも、ものすごく派手で迫力のあるものなのに、まったく引きの画がないので観客は何が起こっているのか全くよく分からないのだ。それもそのはず、カメラを回している人物が空でも飛ばない限りそんな画が見えるはずがないのだから。
あれだけしっかりと町中が破壊されていくCGを作っておいて、ちゃんと写さない (正確には写せない)なんてなんという贅沢な演出。

時間軸も終始カメラを回しているのでほぼ同じなので、ドラマ『24』のようにその場以外で起こっていることは知ることが出来ないのである。観客はそれだけで十分に引きつけられるのだが、「いったい何が起こったのか」、「何が原因なのか」という部分においてはこの作品ではまったく触れられていないので、そちらを期待して観ると多少肩すかしを食らってしまう可能性もあるが。

そんなのはどうでもいいのである。この手法において見せたかったモノはこの緊張状態をずっとテンションを保ったまま見せきり、観客にその場にいるような臨場感を体験してほしいという狙いが見え隠れする。その狙いは間違いなく大成功で、カメラマンが死んでしまうと映画が終わってしまうので、カメラマンの視点が気になってしまうくらい引き込まれていた。


あと、全てのシーンが手持ちカメラでの映像なのでゲームなどで3D酔いになりやすい方はご注意。画面がぐわんぐわん揺れるので気分が悪くなってしまいます。酔いにめっぽう弱いのにどうしても観たいという方は酔い止めでも飲んでおくといいかも。

2008年12月 6日 (土)

遠くの空はカナダから、近くの海は瀬戸内海

オモテ
清水康栄プロジェクト#1 (旗揚げ公演)
『遠くの空はカナダから、近くの海は瀬戸内海』

[Cast]
前田将甫、三島冨美子 (劇団ZAPPA)、明石香織 (大沢事務所)、信田素秋 (開店花火)、村山 新、望月雅行 (劇団バルド)、池田久美、半澤敦史 (柿喰う客)、秋山美優、清水康栄 (開店花火)

[Staff]
作・演出:、清水康栄 (開店花火)
舞台監督:二階堂裕文
音響:田村あまね (アルコール過敏症)
照明:宮路央
広告:山本麻穂
製作:@round、松島有鶴 (ひつじ同盟)+清水康栄プロジェクト

[Time table] 青字=観にいった回
12月05日(金) 14:00/19:00
12月06日(土) 14:00/19:00
12月07日(日) 14:00
 [上映時間:約120分]

[Ticket]
前売/当日:1,500
(全席自由)

[Place]
Pit北/区域
(→ 王子駅徒歩3分)

[劇団 公式サイト]
清水康栄プロジェクト official website
http://sy-project.sakura.ne.jp/

[舞台概要]
開店花火所属の清水康栄によるプロデュース公演。

団体名に自らの名を冠したものの、全てが初めてづくし!

赤子です。
産まれたばかりのおっさんです。
でも、赤子だからこそ、未来を自由に創作する力がある。
そんな団体にしたいです。

…まあ、そんな大層なことしませんが。

(チラシ・公式サイトから引用)

[インプレッション]
引きこもり、自殺、近親相姦、ドラッグ、同性愛、依存症といわゆる一般的に触れにくいセンシティブなテーマをがっつりとリアルな会話芝居で見せてくれます。

しかしそこにあるのはあくまで"リアル"。極めて自然に、当たり前のように話しが展開していくので客がどこに感情移入していいのかをただ傍観しながら眺めている感じ。
客観的に書くとそうとう激しい内容なんだけど、それが淡々と展開していくのだから観ている方がだんだんと麻痺していくように傍観するしか出来ません。その事象に悩んでいたり、些細な気持ちの変化だったりをただただ、覗いているような。

出演している役者はみな本当にうまくて、とても自然にその演技を目の前で行ってくれます。しかし、そこに起こっていることや内容が、さも当たり前のように、引っかかりがなくなるくらいリアルにさらっと演じられていくので、言いたいことがなんなのか、だんだんとぼやけていくような感じがしてもったいない。
やりたいことだけだったら、もっと短く出来たはずだけども、とは言っても実際あの本のどこを削るべきなのかも分からない。全て描写には大切だったと思うとそう思えるし、無駄だったとも思えるから。そう思うのは、すべての芝居を見終わった時の何とも言えない気持ちからだろう。
テーマが全くつかめず、なんとも気持ちが悪いのだ。


逆に、もともとそういう演出だったとすれば狙いは大成功。こういう不条理劇に近い芝居は個人的に好きだが、好みが分かれる内容なので進められるものではない。ではないが、何を感じたのかを話し合うには十分に楽しめるパワーを持った作品だと思う。

ストーリーとしては最終的に全て崩れていくほかない、というか"それ"はおそらく客のほとんどが終盤になってだんだんと分かっていた事だろう。終わるにはそれしかないだろうと。
結局、各人物が立ち振る舞っているその環境は、ちょっとバランスが悪くなるとあっという間に崩れてしまう"バベルの塔"のような脆い盤上での事だったんだと思えた。


このテーマを、言ってしまえばだらだらと、淡々とこなしていて全くチープに見えないのは、役者の腕に他ならない。はっきり言って、演じる役者が全員にその空間を引っ張る力がないとこの作品は客が芝居終わりの時間を待ち臨む舞台になってしまう。

決してエンターテインメントではないが、多少分かりやす過ぎても内容やテーマをしっかりと伝える力が必要なのだと思う。それが出来なくては、舞台は演出家のただの自己満足による、自己表現の場になってしまうのだから。
しかし、それをしっかりと最後までテンションを保ちつつ見ることができるのは力強い役者の芝居に他ならない。

評価:★★★☆☆

2008年12月 5日 (金)

東京ZOOM II

オモテ
Air studio プロデュース公演
『東京ZOOM II』

[Cast]
【A班】
池田恭介、一戸愛子、香央里、小林桃子、庄司敦の、高橋大輔、藤宮綾、松井正樹、中島幸一

【B班】
桂絵美子、黒木美早、丹治正明、haruca、深谷紗香、三上竜平、谷田文郎、冨澤真理、栗本有美子


[Staff]
脚本/演出:藤森一郎

[Time table] 青字=観にいった回
【A班とB班のWキャストになります】
12月04日(木) 18:30[A]/21:00[B]
12月05日(金) 18:30[B]/21:00[A]
12月06日(土) 15:00[B]/18:30[A]/21:00[B]
12月07日(日) 15:00[A]/18:30[B]/21:00[A]
12月08日(月) 18:30[A]/21:00[B]
 [上映時間:約60分]

[Ticket]
前売/当日:2,500円
(全席自由)

[Place]
座 Air studio
(→ 営団地下鉄日比谷線『東銀座』駅 A4、A6出口より徒歩5分)

[劇団 公式サイト]
Air studio Official Website
http://www.airstudio.jp/

[ストーリー]

BAR SamaSamaで巻き起こる

おかしな3話構成のオムニバスストーリー

第一夜【ワカレ】
浩輔は、彼女由香と最後の夜を過ごす為に、
BARにやってきた。
しかし、そこには由香の今彼芳樹の姿が!?
二人の思い出の曲をかけながら、
どうにか由香の心を取り戻そうとする元彼浩輔だが!?
果たして浩輔の恋の行方は!?

他2話

第二夜【マリオ】
第三夜【カゾク】

(公式サイトから引用)

[インプレッション]
あるバーで行われる様々な人間模様を、オムニバス形式でつづるシチュエーションコメディ。概要やあらすじ的なものはハッキリ言ってそれだけなんですが、それだけでも十分に力を抜いて観れるジャンルとしてオムニバス形式は悪くないと思う。

惜しくらむはテンポのいい内容に客がいまいちついて行けないこと。役者のテンポが全体的に合っていないのが致命的なのか、とにかく安心して見れる役がいなさすぎた。みんなキャラクターが強烈すぎて芝居的にそこまでやらんでもってくらいにリアクションをするのでどこにも感情移入が出来ないのだ。

これはギャグで笑わす芝居ではないので大変な事だと思う。役者と演出の意図がかみ合っていないような気すらしてくるのだから。唯一つっこみを入れる人がまともだったから見れたものの、そこに安心を求めるような見方はもはや違うと思うし、楽しめる部分を探すようなジャンルではない。

脚本は非常に面白いというか、ニュアンスの言い回しがとてもいい本なのに、もったいないなぁと感じてしまった。全く他の役者でも見てみたいと思える内容ではある。


評価:★★☆☆☆

2008年12月 4日 (木)

父親たちの星条旗

ポスター
邦題:父親たちの星条旗
原題:FLAGS OF OUR FATHERS
監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド、スティーヴン・スピルバーグ、ロバート・ロレンツ
脚本:ポール・ハギス、ウィリアム・ブロイレス・Jr
原作:ジェイムズ・ブラッドリー、ロン・パワーズ 『硫黄島の星条旗』
音楽:クリント・イーストウッド
撮影:トム・スターン
編集:ジョエル・コックス
出演:ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ
データ:2006年/アメリカ/132分 [ワーナー・ブラザーズ]
受賞:第49回ブルーリボン賞、第30回日本アカデミー賞最優秀外国作品賞受賞作品
鑑賞方法:レンタルDVD
評価:★★★☆☆

[ストーリー]
 第2次世界大戦の重大な転機となった硫黄島の戦いで、米軍兵士たちはその勝利のシンボルとして摺鉢山に星条旗を掲げる。しかし、この光景は長引く戦争に疲れたアメリカ国民の士気を高めるために利用され、旗を掲げる6人の兵士、ジョン・ブラッドリー(ライアン・フィリップ)らはたちまち英雄に祭り上げられる。
(シネマトゥデイ)

[インプレッション]
名俳優と言うよりも、もはや名監督の名が定着しつつあるクリント・イーストウッド監督による戦争映画。しかも今作の題材は「第二次世界大戦中もっとも多くの血が流された戦闘」といわれる"硫黄島の戦い"を描いたもの。

戦闘シーンの凄惨さは『プライベート・ライアン』の冒頭シーンに匹敵するほど凄まじく、よくR指定がかからなかったなぁと心配しながら見てしまうほど。
しかし、この物語は、戦闘シーンそのものよりも戦争において「英雄」として祭り上げられた人物の心理描写に重きを置いている。

戦場を離れたあとも、回想シーンのように幾度となく硫黄島の戦闘が思い出されるのだが、とにかく一言では言い表せない「戦争という行為」のなかを生き抜いてきた人物の心理状態を丁寧に書いている。悲しみとか、高揚感とか、やるせなさなんてモノではない、もっと混沌とした感情が前編にわたってメインの語り部の口から語られていく。

それはまるでドキュメント映画を見ているように細かく丁寧で、まったくエンターテインメントとは正反対の描写であってそちらを期待して観てしまうと面白みもないものに見えてしまうだろう。味気ない展開のようでしっかり内面と当時の社会の様子、そして現場の殺し合いを描いていくやりかたは緻密でいて、飽きずに見届けようと思えるしっかりとしたパワーがある。
そういったある人物からの視点で「戦争」を考えさせられると、全体の主観としての"悪"や"正義"なんてものはどこかに吹き飛んでしまうちっぽけな感情だということがよく分かる。戦争とはこういうモノなのだ、と。

本作では敵として画かれている日本兵が必死に殺しにかかってくる様はいささか不思議な気持ちではあるが、それとして一視点から見た"戦争"の真実なのだろうとすら思える。
そして、今戦争のないこの国に生きることが出来て本当に良かったと思う事が出来る。

立てられた星条旗の正否や数なんて国にしてみれば全く、本当に些細なことであってなんの問題もないことなのだが、実際にそこにいた本人達にとっての星条旗は、アメリカ国民が英雄の象徴として見た幻のようなものでしかないと思う。
原題の『FLAGS OF OUR FATHERS』は、星条旗が"複数形"になっているのも、そういった意味も含まれているのだろう。是非注目していただきたい。

2008年12月 3日 (水)

椿三十郎

ポスター
パッケージ
邦題:椿三十郎
監督:黒澤 明
製作:田中友幸、菊島隆三、
脚本:黒澤 明、菊島隆三、小国英雄
音楽:佐藤勝
撮影:小泉福造、斎藤孝雄
出演:三船敏郎、仲代達矢、加山雄三、田中邦衛
データ:1962年/日本/96分 [東映]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★★☆

[ストーリー]
 ある城下町の夜、薄暗い社殿で九人の若侍が密議をこらしていた。城代家老睦田に、次席家老黒藤と国許用人竹林の汚職粛清の意見書をさし出して入れられず、大目付菊井に諭されてこの社殿に集っていたのだ。その真中へよれよれの紋付袴の浪人者が現れて、九人をびっくりさせた。その上、その浪人者は、城代家老が本物で、大目付の菊井が黒幕だといって皆を仰天させた。その言葉の通り、社殿は大目付輩下の手の者によって取りまかれていた。あおくなった一同を制してその浪人者は、九人を床下へかくし一人でこの急場を救った。
(映画生活)

[インプレッション]
メインの登場人物がやたら多いのに、全くそれを感じさせないのは三十郎が助太刀する9人の若侍は9人で1人扱いなんだなと納得。そこまでキャラが立っていたわけでもないし。
しかしながらそれを取り巻く人物がとても個性的で見ていて全く飽きない。前作『用心棒』での三十郎よりもの知的でどこかユーモアにあふれている。

個人的には『用心棒』のような殺伐とした雰囲気が好きだが、この作品は9人の若侍の行動も含めて実に計算された笑い所をちりばめてある。見ていて全く飽きないのである。
そこに支えられているのは主人公である三十郎のキャラクター。この人物像が物語りを作っていると言っても過言ではない。

傲慢な態度で口が悪く、しかし策略に長けている三十郎の巧みな言葉で物語が展開していきそれに巻き込まれるかのようについて行く若侍の構図。実際巻き込まれているのは三十郎当人なのに。本当に良くできている。

殺陣が『用心棒』と比べるとかなり多い割にはあまり際だって印象に残っていないのは、腕が立つということよりも、こういった人物像を強調した物語だからだろう。
お手本のような起承転結と、途中で出した複線をきっちりと使っていく話し作りは本当に隙がく無駄なものが一切省かれた濃厚な1時間半である。

2008年12月 2日 (火)

用心棒

ポスター
DVDパッケージ
邦題:用心棒
監督:黒澤 明
製作:田中友幸、菊島隆三
脚本:黒澤 明、菊島隆三
音楽:佐藤勝
撮影:宮川一夫、斉藤孝雄
出演:三船敏郎、仲代達矢、山田五十鈴
データ:1961年/日本/110分 [東宝]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★★☆

[ストーリー]
 冬の青空に雪を戴く赤城山から乾いた空っ風が吹き降ろす、荒涼とした上州[1]の宿場町。2つのやくざ勢力が対立するこの町に、流離の浪人が現れた。桑畑三十郎(三船敏郎)と名乗る彼は、両方の勢力に用心棒として売り込みつつ、巧みに同士討ちを仕組んでいく。しかし、そこに伊達な雰囲気を漂わせた新田(しんでん)の卯之助(仲代達矢)が帰郷して…。
(Wikipedia)

[インプレッション]
自分も舞台で時代劇とかやっているのにちゃんと観たことがなかった黒澤明監督の時代劇。

モノクロでモノラルなんですが、迫力がすごい。さすがというか、少し見ていれば当時でこの演出がどれだけ斬新だったかがよくわかる。
とにかく、画と音楽、魅せ方といういわゆる演出の完成度がすごすぎて。いちいち見なおす描写が何回かあったりして、無駄なものを一切見せないシンプルな情報の画だけで十分に客を引き付けておける描写力こそが世界のクロサワなんだろうなぁと。

殺陣においても決して多くはないのにえらいリアルで、斬新ですらある。めちゃくちゃ早くてかなりあっさりと斬っているはずなのに見所がたくさん。

人物設定も非常にわかりやすく個性が強い人たちがきちんと描かれているので誰が見ても楽しめ、これが娯楽大作のアクション時代劇なんだなぁということがよくわかる。
ぜんぜん客が突き放される作品ではないし、小難しいことは一切考えなくて見れる土壌の深さが作品を押し上げていると思う。

時代劇が苦手な人にもぜんぜん進められる。
特にボクが今やっていることはこういうことなのだし。そういう意味でも、とても勉強になった。

2008年12月 1日 (月)

今月の気になること - 2008年12月

いよいよ2008年も最後の月です。
12月はあっという間に過ぎていくよ・・・、とみんなが言っているのできっと心の準備もできずに流されるまま年を越す人が続出するはず。
時間は全ての人に平等で、すべからくみな同じ時間、同じ期間、同じ12月を過ごすのです!! くりすますくりすます!!


【今月の気になる映画】

WALL・E/ウォーリー
- 12月5日公開
ピクサーの新作。絶対観る。

地球が静止する日
- 12月19日公開
キアヌ・リーブス。こういう設定大好き。

ワールド・オブ・ライズ
- 12月20日公開
リドリー・スコット監督、レオナルド・ディカプリオ、ラッセル・クロウです。多分レンタルになるけど・・・。


【今月の気になるゲーム】

428 〜封鎖された渋谷で〜
- 12月4日発売/Wii/セガ
先行レビュー。ファミ通のクロスレビューでオール10を獲得しました。
満点は史上9本目らしいです。

カラオケJOYSOUND Wii
- 12月11日発売/Wii/ハドソン
自宅でカラオケ。気にはなるけど買わないと思う。

ラグナロクオンラインDS
- 12月18日発売/DS/ガンホー・オンライン・エンターテイメント
有名オンラインRPGがDSに。

レッツタップ
- 12月18日発売/Wii/セガ
史上初の「コントローラーを使わないゲーム」。センスがいい。

ファンタシースターZERO
- 12月25日発売/DS/セガ
こちらもオンラインRPGをDSに。画質が・・・。


【今月のaxe】

クリスマス
- 12月25日 (水)
今年は平日です。平日はフツー仕事してます。
誰か"iPod touch"か"キヤノンのプリンタ"ください。サンタじゃなくても大歓迎です。

忘年会
4回くらい。いっぱい忘れます。稽古がないので結構いけるか。

年賀状
今から動いても遅い気がするw
コンビニでハガキを見るたびに思うけど、その前にプリンタ買わなきゃ。


【今月の一言】

「いいかげんゴミの日を覚える」

2008年11月30日 (日)

オーシャンズ12

ポスター
邦題:オーシャンズ12
原題:OCEAN'S TWELVE
監督:スティーブン・ソダーバーグ
製作総指揮:ブルース・バーマン、スーザン・イーキンス、ジョン・ハーディ
製作:ジェリー・ワイントローブ
脚本:ジョージ・ノルフィ
音楽:デヴィッド・ホームズ
撮影:ピーター・アンドリュース
編集:スティーヴン・ミリオン
出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツ、ヴァンサン・カッセル
データ:2004年/アメリカ/125分 [ワーナー・ブラザーズ]
鑑賞方法:DVD
評価:★★★☆☆

[ストーリー]
 3年前カジノから大金をまんまとせしめたオーシャン(ジョージ・クルーニー)とその仲間たちだったが、金を奪われたベネディクト(アンディ・ガルシア)の怒りはおさまっていなかった。「1億6,000万ドルに利子をつけて返済しなければ命はない」と迫り、オーシャンたちは金を準備するためにヨーロッパへ飛ぶ。
(シネマトゥデイ)

[インプレッション]
ようやく観ることができました。『オーシャンズ11』の続編にあたる今作も超豪華な顔ぶれはそのままに、ノリはさらに良くなっています。
スティーブン・ソダーバーグ監督らしい音楽と編集で見せる演出で、見ていてとてもテンポがいい。そしてやりとりがいちいちカッコイイ。手持ちのハンディカムで撮ったようなその場にいるような視点とやたらめったらしゃべりまくるまとまりのない面々。そしてそれをまとめるオーシャンは本当にクールです。

泥棒映画らしくひねりの利いたどんでん返しと、ストーリー展開は秀逸で、多少考えながら見ないと理解できないんですが、全然大丈夫です。細かいことは考えなくても何となくわかる作りにもなっているところはさすがエンターテインメント映画。
もうね、ポスターデザインとかBGMとか、この映画のセンス大好きです。

個人的には序盤のオーシャンズ達のやりとりが結構好きかな。あの個々全然まとまってないの最終的に同じところに落ち着く妙がたまりません。
そしてそれにちょっとついて行けてないライナス (マット・デイモン)も、ホントおいしい。マットは『ボーンシリーズ』を観ているから余計に役の落差に驚けます。

キャストの演技力がすごいのもう当たり前なんですが、ものすごい楽しんでいるのが伝わってくる芝居がいい。みんな、細かい目や表情の芝居がすごいです。
役者としてはそういう意味で見所だらけの映画でした。