流星ヒカル、相馬貞男、刑事 (『ジェットコースターが終われば』という舞台のまとめ記事ですよ)

by axe | 2017年11月17日(金) 12:02

当日パンフ11月1日から5日までの5日間、ボクの所属する劇団、Theatre劇団子の本公演が無事に終わりました。
改めまして、ご来場いただきました方、SNSなどでご声援いただいた方など、全ての関係者に心より感謝しております。
本当にありがとうございました。

歌ったり踊ったり!不運にも死んでしまった主人公が、妙な死神と自分の人生を振り返るというお話、『ジェットコースターが終われば』という舞台をやっておりました。
笑って泣けるハートフルコメディ、劇団子では異色の歌って踊るミュージカルチックな音楽劇で目まぐるしくジェットコースターのように舞台面を駆け回ってましたね。
ああ夢のような時間。

やっぱり舞台はいいなぁ。

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3役

今回、劇団子でも珍しいワンシチュエーションではない舞台なので、目まぐるしくシーンが変わります。そこで登場人物も多種多様で、一人に何役も振られました。
ボクは流星ヒカル (リュウセイヒカル)相馬貞男 (ソウマサダオ)刑事 (ケイジ)という3役でした。

流星ヒカル: ナンバーワンホスト

流星ヒカルナンバーワンホスト兼マネージャーという役です。主人公の樺山剛史がホストになるために面接に来て、メチャクチャな履歴書を見ながらやり取りをするコントのようなシーンが初登場です。
面接中というかもうほぼ半分コントなんですが、演出からもここはもう面白ければいいと言われてましたので。
久しぶりにガッチガチのツッコミだったんで面白かったです。

とまぁ登場はコミカルな感じなんですが、物語中盤以降からはホストの本性と言いますか、まぁ悪い一面を出していく、とにかくお客様に嫌われるような役でした。
でもまぁ、「欲しいもんがあるんだったら自分で掴み取らねえとな」とか「仕事探す前に、自分磨けよ」とか、剛史にとっても自分を認めてくれる他者としては大きな存在だったと思います。
いい台詞もいっぱいでしたね。

役作りとしてはもともとのラインはやりやすかったんですが、台本が全て来る前は今後の立ち位置やウェイトがわからなかったので、とにかく色々なキャラクターを試してみました。ただただキャラクターに振り切った動きだけの芝居など。
温かい笑いをいただきました結局は剛史との関係性で面白く見えるやり方に落ち着いた感じですが、お客様の反応は上々でした。半分面接コントですからね。なんなら素が出てもいいからここはオノ君の自由にやってと言ってくれたので、非常にやりやすかったです。
もっとダメ出しがなかったのが不安なくらいでした。

後半では散々利用していた女性が剛史の方を選んでしまい、捨てられてどんどん堕ちていくんですが、どちらかと言えばそちらのシリアスなほうがやりやすかったかと。

相馬貞男: すぐ調子に乗るプライドの高いオヤジ

いままでやったことのない役、オヤジというか、初老の頑固オヤジみたいな役です。
自分のメンツを潰されないように無茶なお願いを突き通す作業着を着た行きつけのバーに来るような社長

いや難しかった。なにぶん年をとった役をあまりやったことがなく、どちらかと言えば若い、元気な動く役ばかり振られてきたので。
これには苦戦しました。引き出しがないのもそうですが、自分でやっていて説得力がないのが演じながらに嫌で。

まず、見た目も動きも若いとずっと言われていたので風体から。
3枚くらい重ね着をして着ぶくれをさせて、白髪や老けメイクもしました。
歳を重ねた人間と言ってもどこにラインを置くかで、稽古中かなりふよふよとキャラクターが変わってました。
好々爺からヤクザ映画に出てきそうなジジイまで。
最終的に渋めなところに落ち着いたんですが、シーンのバランスも含めてウェイト的にもちょうどよかったんじゃないかと思います。
もっと力量や引き出しがあれば別の世界が見えたかもなぁ。

終演後、お客様に一番驚かれた役でもあります。

ものすごい早替えの末に、貞男のシーン終わってすぐに刑事になるので、記念撮影など全く残っていない幻のキャラクター(笑)。

「どんなに父親が頑張ったって…ガキには母親が必要なんだ…!」
これが好きな台詞でした。

刑事: いい加減な刑事

他の役との兼ね合いで差をつけるためもあったので、ニュートラルに近い格好と演じ方でした。
直前が相馬さんだったので。オヤジから若者へ。白髪や老けメイクも一気に落として別人に見えるように結構タイトな早替えでした。

刑事は、まぁ普通の…と言いますか、シーンの中ではあえてパサーに徹した感じですかね。
サッカーで言うダイレクトパスを中心に、テンポを崩さずしっかりフリを作る。
あるフリがあって、それが気持ちよく生きるように。落ちるように。

総括

相馬ではバーのママ (マツヨ)のオッパイに飛びつき顔を埋め、ホストの流星ヒカルでは登場時の自己紹介で「揉んだオッパイは星の数」と言ったり…おっぱいキャラでしたね(笑)。

アンサブルとは違い、作品の中でメインの役として何人も演じ分けるような舞台は実は初めてでして、非常に貴重な経験をさせてもらいました。
難しさよりも振り切り、見た目も芝居も役同士の差をつけることからはじめました。
どんなに頑張っても演じるのは同じ人間なのですが、稽古の初めの頃、主宰であり演出の石山さんから、「今回振幅の広い役でオノ君のテクニックや作り方を見せて、お客様を驚かせてほしい」と言われまして、奇をてらうのでなく軸から、さらに足下からシーンの中で成立するキャラクターを目指しました。
とにかく”別人に見せるだけ“ならば、簡単ですからね。とりあえず格好を大きく変えて、突拍子もない台詞の言い回しや仕草で立ち振る舞えばいいだけなので。もちろん、それだと同じシーンに出ている周りの役者は大変なことになります。
その人間が物語の中で軸がブレずに存在 (成立)していないと劇団子の世界では意味が無いので。

Theatre劇団子に入って

ずっとどっかでふわふわしてたけど、やっぱり「舞台」ですね。
劇団員!本番こなして、1つの舞台を終えて、ようやくTheatre劇団子の一員になれた気がします。
同じ作品に共演という、共通項が増えたのもあるけど、劇団子の作品で”自分しか演じたことのない役“が作られ、そこに生きられたっていうのが大きいのかなぁ。

公演を終え、ご来場頂いたお客様に触れて、改めてこの団体で石山さんにもらった役を生きられる喜びを実感しておりまして、今は偉大な先輩方の背中を追いかけながら、妙な居心地の良さも感じています。

まだまだですが。これからも、この劇団でボクのやること、やれること、ボクにしかできないことを突き詰めていきます。
“Theatre劇団子に入った斧口”を見て頂くのではなく、”斧口の入ったTheatre劇団子“を見て頂けるように、さらに精進していきたいと思っておりますので!

Theatre劇団子の次回公演はまだ未定ですが、来年のどこかになるかと思います。
絶対に損はさせません。それだけは断言できる劇団です。
これからもよろしくお願いします!

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写真

死神

死神今回の死神はこんな感じ。
みなさんがイメージしている死神界とは全く違うんですよ、と冒頭からぶっ飛んだ世界観でお送りしました。
いわゆる外界 (現実世界)の話がぐっとリアルな分、こっちはできるだけファンタジーに振っていまして、人間ぽくない動きが大変好評でしたね。

エイトプリンス

エイトプリンス劇中バンド、「エイトプリンス」のメンバーです。名前の由来は主人公の剛史の地元が八王子だからとかなんとか。
エアバンドということで扱っている楽器はすべてエアー。魂で奏でておりました。
劇中ではド頭からこのバンドが歌うんですが、一応勘違いしている売れないバンドという設定なんですが、曲が上がってきた時は普通に売れてしまうくらいのいい曲で、出演者みんなで口ずさんでましたね。

家族写真

家族写真主人公樺山剛史両親と彼女の陽子も加えての家族写真です。
ある事情により母親が2人おりまして、関わるみんなが剛史のことを想っていて、いろいろな意味ですれ違ってしまいます。劇中ではこのメンツが揃うことはありえないんですが、この関係性がまたジェットコースターのような人生を表してますね。

生演奏とママさんコーラスなど

演奏者とママさんコーラスかなりぶっ飛んだポーズで写っておりますが、劇団子初の生演奏のお二人です (写真左右)。
劇中のBGMを役者の芝居に合わせてバイオリン生演奏ソプラノボイスで歌って頂き、なんとも贅沢な空間でした。
そして、今回の劇中ママさんコーラスと称して怪しい宗教に勧誘をしていくピエール遠藤さん (写真中央)。
ちなみにピエール遠藤さんは劇中では名前を名乗りませんし、1回も名前を呼ばれないのでお客様からは漠然と”怪しい怖いお姉さん“と称されてました(笑)。
当日パンフには記載されております。

流星ヒカルと陽子と…

衣装の関係でちょっとバランスがおかしいですね。流星ヒカルの上客だった京都の社長令嬢である陽子 (令嬢時代はこんな格好ではありません)。最終的にヒカルからあっさり離れ、剛史の方に行ってしまうんですが、写真左に写っているホストクラブのメンバーマンモス森も一緒に出ていってしまい (バンド結成)、最終的に孤立したヒカルがどんどん堕ちていきます。

関係ないですが、マンモス森役の小玉さんは劇中で常に、どのようなシーンでも何か食べてました本物のパンや肉まんを!一切廃棄せずに!
小道具?これが彼が1日昼夜2公演で消費する小道具 (っていうのかな)です。ものすごい量ですね。これで9公演、やりきりました。
彼なりに食べる順番やこだわりがあり、楽屋で並べてはつぶやいてました。
本番期間中、楽屋に来た主宰の石山さんから本気で身体の心配をされていて、小玉さんの「あなたの演出でしょ!」のやりとりがデジャヴのように何回も行われておりました(笑)。
シーン登場前の出はけ口でもぐもぐと飲食をしている (開けたてではなくある程度食べてから登場している)時の異様な光景、緊張感のなさがすごかったです。

ヘッドロック

ヘッドロック今回人気のシーンでもありますヘッドロック
詳しくは省きますが、こちらはなんと「愛の告白」での表現として用いられました。
この過程を泣けるまでのシーンにしてしまうのが劇団子の真骨頂でしょう。
もちろん大爆笑もいただきました。

舞台写真

舞台面1今回の舞台。シンプルですが、奥行きと高低差があり、照明でいろんなシーンが表現できる舞台でした。
舞台面2上の台と下の面をうまく使い場面転換などを行っていました。舞台美術と照明の効果ですね。

客席
客席はこんな感じ。お客様との距離が近くとても楽しかったです。
制作さんの頑張りで、小屋に入ってから増席ができ、1公演で100席以上のお客様に観てもらえました。
満席になった客席は圧巻です。

シアター風姿花伝

シアター風姿花伝 外観お世話になった「シアター風姿花伝」。
駅から少し遠いと聞いてましたが、全然歩いて行ける距離で、途中にいろんなお店もあるので全く苦にならず演りやすい劇場です。
楽屋へのアクセスがいいので好きです。

全体写真

全体写真以前に公開した全体写真とは少し別バージョン。改めて見るととてもカラフルですねー。
殆どが前列の死神界のおかげですが(笑)。
Theatre劇団子の次回作はこのようなカラーでまた歌うのか、踊りがあるのかは全くわかりません!
逆に言うと、完全にミュージカルかもしれません!面白いと思えばなんでもできるのが劇団子の強みですので!
面白いと思うことにとことん向き合い、全ては観てくれたお客様にこれでもかと最大限に楽しんで頂けるように、定例稽古などで様々な試みをしていきますのでご期待下さい!!


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