くすり(^^)フィンガー

レビュー
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オモテ
ウラ
Cappa
『くすり(^^)フィンガー』
[Cast]
川本裕之、久保木秀直 (大人の麦茶)、斉藤祐介、ザンヨウコ (危婦人)、白川直子 (ククルカン)、武田優子、田中完 (鈴舟)、夏川永聖、林修司 (ルドビコ☆)、前田剛 (BQMAP)、松菜美樹、村上寿子
[Staff]
脚本:塩田泰造 (大人の麦茶)
演出:堤泰之 (プラチナペーパーズ)
舞台美術:田中敏恵
音響:尾林真理
照明:池田圭子
演出助手:田村友佳
舞台監督:西廣奏
宣伝美術:川本裕之
宣伝写真:相川博昭
プロデューサー:久保木秀直
アシスタントプロデューサー:白川直子
[Time table] 青字=観にいった回
6月25日(木) 19:30
6月26日(金) 14:00/19:30
6月27日(土) 14:00/19:00
6月28日(日) 14:00/19:00
6月29日(月) 19:00
 [上映時間:約120分]
[Ticket]
前売:3,800円
当日:3,800円
(全席指定)
[Place]
駅前劇場
(→下北沢駅 徒歩1分)
[劇団 公式サイト]
『Cappa』 公式サイト
http://www.cappa.jp/
[ストーリー]
恋文酒場かっぱで働いていた料理人の晋平は、突如としてアラスカのお店に行くことになる。
仲間達による壮行会の翌朝、晋平はパスポートがないことに気がついて・・・
大人になりきれず、流されるように生きていた主人公が、様々な人間模様を垣間見て、立派な大人になっていく・・・
そんなお話

(チラシ・公式サイトから引用)
[インプレッション]
いやー面白い。とことん純粋でいて生粋のコメディ芝居でした。しかもかなり完成度の高いシチュエーションコメディなのに、キャラクターが異様なまでに立っている。
通常シチュエーションコメディというものは「あるある」と思わせる見せ方のため、細部を非常にリアルに作るもの。なのに、実際いるのか分からないようなキャラクターだらけで、バランス破綻してしまうんじゃないかと思ったが、これがまったくうるさくない。
個々の役者のレベルでそう見せられるんだろうなぁ。なにより脚本の台詞回しが秀逸でおそらく本を読んでいるだけでも面白いものを役者の実力で見事に昇華させている。
無駄が無いので見ていてとても分かりやすいのも出演者それぞれのバランス感覚のなせる業だろう。
やるべきことをやりきりながら、そこにプラスアルファを付け足す職人たちの気持ちいい主張が綺麗に混ざり合った良質な空間でした。褒めすぎかもしれないけど、今のボクにはこの刺激はたまらなくて、考えながら観るのを途中で辞めてしまったくらい。
なぜかアラスカに行くことになった青年の壮行会の話し。これが全体的な主軸になっているんですが、人間関係には踏み込めないアイだの、分かり合えないアイだの、理解し合うアイだのがそこかしこの軸として出てきます。しかし、そのことには微塵も触れないまま主軸が展開していきます。
最後にまとめ上げる力は気持ちよさすら感じます。こういう様々な観点の話しをほぼ同じ場のみで魅せきってしまう巧みな運びかたが凄い。ぜんぜん力技になっていないので、綺麗に無理矢理な伏線だったものが消化されている。
久しぶりに役者としてではなく、”一般客”として観てしまった芝居でした。
評価:★★★★★

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